「もののけ姫の世界に実際に足を踏み入れることができたら…」そんな夢をかなえてくれる場所が、愛知県長久手市にあるジブリパークの「もののけの里」です。映画『もののけ姫』の美しい里山風景を再現したこのエリアには、ファンならずとも心を揺さぶられる魅力が詰まっています。この記事では、もののけの里の見どころから実際の体験談まで、訪れる前に知っておきたい情報を徹底的に解説します。
もののけ姫のジブリパークエリア「もののけの里」とは?
ジブリパーク第2期エリアの「もののけの里」は2023年11月1日(水)に開園し、『もののけ姫』の和風の里山的な世界観を表現したエリアです。愛・地球博記念公園内に設置されたこのエリアは、単なる観光施設ではなく、映画の世界に実際に足を踏み入れることができる体験型スポットとして設計されています。
作品内の建物をモチーフにした体験学習施設「タタラ場」や、「乙事主」の滑り台、「タタリ神」のオブジェが設置されています。特に注目すべきは、宮崎吾朗監督自身が「個人的には『もののけの里』が1番気に入っています」と語ったほどの完成度です。
「もののけの里」は、愛・地球博記念公園内の里山づくりの実験場「あいちサトラボ」の敷地内に作られ、サトラボの日本的な景観と調和を図って整備されています。これにより、人工的なテーマパークではなく、自然と一体化した本物の里山体験が可能になっています。
もののけの里の主要な見どころと体験スポット
タタラ場での季節限定体験プログラム
作品に登場する建物をモチーフにした体験学習施設で、草屋根が敷かれており、季節に合わせた体験プログラムを開催しています。現在は「きな粉づくり石臼挽き体験(わらび餅付き)」ができ、2025年10月1日(水)からは、郷土料理「五平餅(ごへいもち)」の炭火焼体験を開催します。
タタラ場での体験は季節によって内容が変わるのが特徴です:
- 夏季(6月25日〜9月29日):きなこづくり 石臼挽き体験(わらび餅付き)料金は1000円で、石臼を使って大豆をゴリゴリと挽く、昔ながらの方法が体験できます。
- 冬季(10月1日〜):五平餅炭火焼体験が楽しめます
体験時間は実際に焼いている時間で15分程度ですが、食べ終わるまでを考えると最低でも30分は必要です。また、ナポリタン味とくるみみそ味が選べる五平餅体験では、「個人的には、くるみみそ味がおすすめ。愛知民としてはみそ推し。」という評価もあります。
乙事主の滑り台とタタリ神のオブジェ
作品に登場するキャラクターで猪神の最長老「乙事主(おっことぬし)」の滑り台(対象は小学生以下)や、もののけの神が変貌してしまった巨大な怪物「タタリ神」のオブジェなどが設置されています。
乙事主の滑り台についてはタイル張りで非常に神々しく、素晴らしかったという評価があります。一方、タタリ神のオブジェはカラフルなタイルで彩られているので、近くで見る価値があります。
もののけの里休憩処でのお土産
もののけの里にちなんだオリジナル商品に加え、ほっとひと息つける飲料などを取り扱っており、エリアの雰囲気に合わせた石置屋根仕様になっています。2005年の愛・地球博の頃に「サツキとメイの家」(現在の「どんどこ森」内)の隣に建てられた管理棟を移築しました。
限定グッズとして以下のような商品があります:
商品名 | 価格 | 特徴 |
---|---|---|
マスコット/タタリ神 | 1,540円 | キーホルダータイプ |
マスコット/乙事主 | 1,540円 | キーホルダータイプ |
干し肉/もののけの里 | 788円 | 軽量でお土産に最適 |
極ふつうのラムネ | 200円 | オリジナルドリンク |
極ふつうのレモネード | 250円 | 新商品 |
アクセス方法と基本情報
交通アクセス
愛知高速交通東部丘陵線(リニモ)「愛・地球博記念公園」駅下車すぐの愛・地球博記念公園内にあります。駅から徒歩ですぐにアクセスできるため、公共交通機関を利用するのが便利です。
車でお越しの場合は、ジブリパークには専用駐車場がないため、愛・地球博記念公園の駐車場を利用する必要があります。北1駐車場は比較的空いているという情報もあります。
営業時間・料金
営業時間は平日:10:00~17:00、土・日・休:9:00~17:00となっています。
チケット料金については、「もののけの里」は入場時間の指定はなく、開園時間から16時30分までに全員揃ってご入場する必要があります。現在は以下の3つのチケットタイプで入場できます:
- 大さんぽ券プレミアム:全5エリア入場可能
- 大さんぽ券スタンダード:「魔女の谷」・「もののけの里」・「ジブリの大倉庫」入場可能
- 魔女の谷・もののけの里セット券:2エリア入場可能
購入にあたり、別途システム利用料(1枚につき110円)が必要で、3歳以下は無料です。
実際の訪問者による口コミ・評価
好評価の声
「もののけの里」は、『もののけ姫』の自然豊かな風景が美しく再現されており、訪れた瞬間に映画の世界に引き込まれるような感覚を味わえるという感想が寄せられています。
実際の体験者からは以下のような好評価が得られています:
“五平餅炭火焼体験をしました。貴重な体験ができ楽しかったです”
“周りに高いビルがないからまさに田舎の風景だった。里山の風景を再現しているので、もののけの里が好きな方は楽しめる。”
厳しい評価と改善点
一方で、期待値が高かった分、厳しい評価もあります:
満足度は100点中40点くらいという厳しい評価や、”もののけの里は本当にしょぼいので行かなくてokです”というネガティブな意見もありました。
現在のもののけの里の価値は、大人500円/子ども250円相当として設定されており、1時間もあれば見どころは十分に回れるという評価があります。このため、他のエリアと合わせて楽しむことが重要という意見が多く見られます。
SNSでの話題の投稿と反応
SNSでは様々な体験談が共有されています:
“余ったタレは、家でお餅に塗って食べよ🤤💕”
引用:Twitter
“もののけの里で五平餅炭火焼体験をしました。ナポリタン味とくるみみそ美味しかったです。余ったのはご飯にかけて使います。値段合計2000円”
引用:Twitter
“ジブリが大好きな名古屋民の1人として言います!絶対に絶対にサントラは流した方がいい。一気に見違えると思います。”
引用:じゃらんnet
これらの投稿から、実際の体験の魅力と同時に、より良い体験のための改善要望も見えてきます。
効率的な楽しみ方とおすすめの回り方
「もののけの里」を効率的に楽しむための推奨ルートは以下の通りです:
- タタラ場での体験活動:五平餅の炭火焼き(冬季)・きなこ挽き(夏季)いずれかを体験
- エリア内散策:裏手から出て、タタラ場の周囲をのんびり散策
- 記念撮影:乙事主とタタリ神のオブジェでの写真撮影
- お土産購入:「もののけの里」でしか買えない、限定お土産をチェック
所要時間については、最低でも1時間、体験やお土産購入を含めると1.5〜2時間程度を見込んでおくのが良いでしょう。
他のジブリパークエリアとの違いと特徴
ジブリパークは5つのエリア(「青春の丘エリア」「ジブリの大倉庫エリア」「どんどこ森エリア」「もののけの里」「魔女の谷」)で構成されており、それぞれのエリアごとにモチーフになったジブリ作品が違っています。
もののけの里の独自性は以下の点にあります:
- 自然との調和:人工的な施設ではなく、里山づくりの実験場と一体化した設計
- 体験重視:見るだけでなく、実際に五平餅作りなどの体験ができる
- 季節感:夏と冬で異なる体験プログラムを提供
- 教育的要素:タタラ場での学習体験を通じて日本の文化に触れられる
チケット予約と訪問時の注意点
チケットは入場2カ月前の10日14:00に発売され、日にち指定の予約制となっています。定員になり次第販売を終了し、販売開始時などサイトが大変混み合う可能性があります。
訪問時の重要な注意点:
- 一回入ってしまうと、再入場はできません
- 「タタラ場」での体験は別途有料です
- 「乙事主(おっことぬし)」は小学生(12歳)以下のお子様のみ利用可能です
- 天候不良時は、「乙事主(おっことぬし)」の利用ができない場合があります
将来の展望と魅力の継続
宮崎吾朗監督は開園式典で「6年半前、初めてこの場所に訪れた時、サトラボと一体で1つの風景となるような施設を作りたいと思いました。今のところ個人的には『もののけの里』が1番気に入っています。やはり”風景ができたな”と感じているからですね。」と語りました。
この言葉からも分かるように、もののけの里は単なるテーマパークのアトラクションではなく、「風景」として完成された空間を目指して作られています。自然と人工物が調和した環境の中で、映画『もののけ姫』が伝えたかった自然と人間の共生というメッセージを体感できる貴重な場所となっています。
まとめ:もののけ姫ファン必見のジブリパーク体験
ジブリパーク「もののけの里」は、まるで映画の中にいるようだという感想が寄せられるほど、『もののけ姫』の世界観を忠実に再現した特別な場所です。確かに規模や所要時間については人それぞれ感じ方が異なりますが、映画への深い愛情と自然への敬意が込められた空間であることは間違いありません。
特に注目すべきは、単なる観光施設ではなく教育的な体験ができることです。タタラ場での五平餅作りやきな粉づくり体験を通じて、日本の伝統文化に触れながら、映画で描かれた里山の生活を疑似体験することができます。
訪問を計画されている方は、他のエリアと組み合わせて1日かけて楽しむことを強くおすすめします。完全予約制で、毎月10日14時に入場2カ月前のチケットが発売されますので、計画的な予約が必要です。
愛知県の豊かな自然とスタジオジブリ作品の世界観が融合した、ユニークなテーマパークとして、ファンにはたまらない体験が待っています。『もののけ姫』が伝えたかった自然と人間の関わり方について、実際に体を使って学び、感じることができるこの場所は、きっと皆さんの心に深い印象を残すことでしょう。