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もののけ姫のサンの生い立ちとは?山犬モロの君との過去を徹底解説!

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もののけ姫のサンの生い立ちとは?山犬モロの君との過去を徹底解説!

もののけ姫の美しくも悲しいヒロイン・サンの過去について、詳しく知りたいと思ったことはありませんか?彼女がなぜ山犬に育てられ、人間を憎むようになったのか。そして育ての親であるモロの君との深い絆はどのように育まれたのか。この記事では、サンの壮絶な生い立ちと山犬一族との関係について、作品の設定や裏話を交えながら徹底的に解説していきます。

サンの悲劇的な生い立ち-生贄として捨てられた赤子

もののけ姫のヒロイン・サンは、犬神(山犬)に育てられた人間で、モロの君によると「森を侵した人間が、我が牙を逃れるために投げてよこした赤子」だったのです。

モロは「森を侵した人間が、我が牙を逃れるために投げてよこした赤子がサンだった」とアシタカに告げており、このセリフから、サンは山犬の被害から逃れたい村人によって捧げられた「生け贄」だったという悲しい生い立ちが読み取れるのです。

森を侵した人間たちの罪

室町時代という時代背景の中で、人語を解する巨大な山犬や猪などの神獣たちが潜み、聖域を侵す人間たちを襲って、荒ぶる神々として恐れられていた状況がありました。

森を開拓する必要があったために神々を怒らせてしまい、そのために人間が神々と対立することになってしまい、そんな神々の怒りを静めるため、サンは山犬達のもとへ生贄として放り出されたのです。この背景には、人間の生存と発展のために自然を破壊せざるを得なかった当時の複雑な事情があったのです。

生贄という残酷な習慣

生け贄とは村に深刻な災いが起きた時、人身と引き換えに神の怒りを鎮める存在であると古くから言い伝えられています。実際、日本には古くから生贄の文化が存在し、家族や地域の不幸を救うために差し出される子供たちは少なくなかったとされています。

サンの場合、サンの両親は、モロから逃れるために、赤子のサンを身代わりにしたのです。親が自分の子供を生贄にするという、現代では考えられない残酷な現実がそこにはありました。

モロの君がサンを育てた理由-母性愛という奇跡

では、なぜモロの君は人間の赤子であるサンを殺さずに育てたのでしょうか。

モロの君の深い母性愛

すでに母親だったモロが、捨てられた子を哀れに思ったからという説があり、モロは森を侵略し支配しようとする人間には激しい敵意を持って迎えうちますが、そうでない人間や身内に対しては、深い情を持って接しています。

モロは思慮深く穏やかな性格で、相手が間違っているとわかっていても、自分の意見を押し付けない広い心の持ち主です。森を奪う人間を嫌悪しつつも、見境なく人間を襲うようなことはしません。

サンへの愛情表現

モロがアシタカに対して放った「黙れ小僧!お前にあの娘の不幸が癒せるのか?」というセリフは、人間であるサンを山犬一族として受け入れ、本当の兄弟として生きてきた絆や慈悲深い気持ちを強く表現しているのです。

モロは実子の2頭の山犬同様に、人間に捨てられたサンを育て、娘として愛しており、子供想いの母性的な性格で基本的には温和で争いを好まない存在でした。

サンと山犬一族の絆-家族としての深いつながり

モロの子たちとの兄弟関係

人語を解する2頭の白い雄の山犬の兄弟は、サンを乗せ、共に人間と戦います。サンに甘える場面があるため、弟分らしい存在として描かれています。

サルの一族のショウジョウに、シシ神の森の生命を奪われて森が滅びても、サンは人間だから平気と侮辱されるシーンで、ショウジョウに対して怒りがこみ上げた山犬の兄弟は、「その首、噛み砕いてやる!!」と飛びかかろうとします。

人間であるサンを山犬一族として受け入れ、本当の兄弟として生きてきた絆や慈悲深い気持ちが描かれており、この絆は、サンが侮辱されるシーンで山犬の兄弟が怒りを露わにする様子からも感じ取ることができるのです。

サンの成長過程

モロとサンの雰囲気から察するに、彼女はモロによって本当の娘のように愛情を注がれて育てられたと思われますが、山犬の娘として暮らす上では苦労の連続だったとも推測できます。

森で育ったサンの身体能力は非常に高く、体も筋肉質に描かれています。その身体能力と槍やナイフを武器に人間たちと戦い、対人間用の戦闘技術も優れており、どこでこの様な技術と経験を積んだのかは謎の一つになっている状況です。

モロの君の愛情深い配慮-人間として生きる準備

人間としての技能を教えた理由

サンが人間社会に戻れる様にしつけたこと(サンの持つ人間としての知識や技術はモロがすべて教えた)、サンを養子にした際の描写から、昔はそれほど人間を憎んでおらず、人間の技術や文化に関する知識があることからも、むしろ過去に人間と何らかの交流があった可能性が指摘されています。

モロも、ヒトとして生きることに同意してくれたということで、生い立ちを語った母親モロはおそらく、彼女の未来を見据えていたはずで、自分の娘だと言いつつも、サンには二足歩行や人間の言葉を教えてきたのですから、これはサンが人間として生きていくための準備であったと推測されます。

モロの覚悟と愛情

モロの言葉によればサンは「森を侵した人間が、我が牙を逃れるために投げてよこした赤子」で、モロは「あの若者(アシタカ)と生きる道もあるのだが」と漏らすあたりに、彼女が抱えているジレンマが感じられるのです。

モロはかなりの高齢で死が近いことを悟っており、死を受け入れる諦めの境地に達していますが、死ぬ前に、宿敵であるエボシ御前に一矢を報いようとする希望を捨てていませんでした。

サンの心の葛藤-人間でも山犬でもない存在

アイデンティティの混乱

サンが山犬でもなく人間でもない存在であることに苦悩している様子で、アシタカには「サンは我が一族の娘、森と生き、森が死ぬときはともに亡びる」と断言するモロの言葉からも、その複雑な立場がうかがえます。

人間にもなれず山犬にもなりきれぬ哀れで醜い可愛い我が娘だとモロが語るように、サンは常に中間的な存在として苦悩していました。

本当は人間なのに、自分を山犬だと信じないと生きていけない環境は、あまりにも辛く、自分自身を森を侵す人間だと認めてしまうことは、母親代わりのモロの君への裏切りのように感じるのでしょうね…それはきっと心が引き裂かれるようにつらいこと。だからサンは、自己が崩壊してしまわないように、自分を山犬だと偽らないと生きていけない状況にあったのです。

人間への憎しみの形成

肩身の狭い想いを抱きながら、自分自身をこのような境遇に追いやった人間達を次第に憎むようになり、人間に対する怒りや憎しみこそが他の森に住む生き物たちとの絆を生み、サンはようやく森や動物達から受け入れられるようになったという経緯があります。

映画の中で、サンはアシタカ以外の人間と一言も言葉を交わしていないことからも、人間に対する拒絶の強さがうかがえます。

サンの名前の由来と象徴的意味

「三の姫」からの命名

映画『もののけ姫』の原案は、宮崎駿監督作の絵本『もののけ姫』で、絵本では「三の姫」と呼ばれる娘が主人公となっており、「サン」の名前は「三の姫」から取られているのです。

名前の由来は、初期プロットの冒険ファンタジーだった『もののけ姫』におけるヒロイン「三の姫」が3女だったことから。その後に作品そのものの設定が大きく変更され、サンも「モロの君の3番目の子」になったという設定変更がありました。

山犬一族における位置づけ

サンは山犬として育てられましたが、実際は人間なので、サンが人間として生きられるようにモロなりに名前をつけて人間としても育てたのではないでしょうかという解釈もあります。

興味深いことに、モロの子供の名前は、もののけ姫の本にも明かされておらず、「山犬」や「モロの子達」としか表現されていませんが、その理由は不明ですが、モロの子たちはまだ子供なので、犬神として一人前になったときに名前が与えられるのではないかとも考えられています。

現代に通じる深いテーマ

家族の形の多様性

サンとモロの関係は、血のつながりを超えた深い愛情関係の象徴でもあります。現代社会においても、様々な家族の形が存在し、血縁関係だけが家族を定義するものではないことを、この関係性は教えてくれています。

自然と人間の共生

監督は、物語のその後について、「アシタカとサンは、その後も良い関係を続けていく」、「アシタカは引き裂かれ、傷だらけになりながらも、サンやタタラ場のために努力し、それを曲げずに生きていく人物である」と語っているように、対立ではなく共存の道を模索することの大切さが描かれています。

まとめ

もののけ姫のサンの生い立ちは、確かに壮絶で悲しいものでした。生贄として捨てられた人間の赤子が、山犬の深い愛情に包まれて成長し、やがて森を守る戦士となる物語は、宮崎駿監督の深い人間観と自然観が込められた傑作です。

「もののけ姫」のヒロインは最後、アシタカのことは好きでも森を侵す人間を許すことができず、結局は山犬の兄弟とともにシシ神がいなくなった森へ帰っていきますが、心なしか、その決意を告げた彼女の眼差しが当初より柔らかくなっている様子からも、サンの成長と心の変化が感じられます。

モロの君という偉大な母親に愛され、山犬の兄弟たちに支えられながら育ったサンの物語は、家族愛の本質、そして人間と自然の関係について深く考えさせる、永遠に色あせることのない名作なのです。

“モロの君のセリフは観客に自然との関係を考えさせる深いメッセージを伝える”


引用:https://ciatr.jp/topics/318775

“人間であるサンを山犬一族として受け入れ、本当の兄弟として生きてきた絆や慈悲深い気持ちなどが、モロの君と同様に実によく描かれている”


引用:https://ghibli-lab.com/mononoke-moro/

“生け贄として捨てられた悲惨な生い立ちを背負った彼女が人間を憎むようになったのは至極当然の結果”


引用:https://kowai-tosidensetu.com/サンの生い立ちは「生贄」!?もののけ姫の壮絶.html

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