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もののけ姫の英語タイトルとは?Princess Mononokeの海外版を徹底解説!

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もののけ姫の英語タイトルとは?Princess Mononokeの海外版を徹底解説!

もののけ姫の英語タイトルについて詳しく知りたいと思いませんか?『もののけ姫』(もののけひめ、英語: Princess Mononoke)として海外で親しまれているこの作品には、タイトル翻訳の深い背景と海外展開の興味深いストーリーがあります。この記事では、Princess Mononokeというタイトルの意味から、海外版の制作過程、世界での評価まで、もののけ姫の英語版に関するあらゆる情報を詳しく解説していきます。

もののけ姫の英語タイトル「Princess Mononoke」の決定過程

映画『もののけ姫』の英語タイトルは「Princess Mononoke」です。しかし、この一見シンプルなタイトルの背後には、翻訳における複雑な検討過程がありました。

実際、ジブリが当初使用していた英語タイトルは「The Princess Mononoke」でした。ですが、海外で英語訳されたときにはTheは取られて「Princess Mononoke」となっています。この「The」の削除には、マーケティング上の配慮が関わっていたと考えられます。

タイトル翻訳の課題と解決策

英語圏でのタイトル付けには、いくつかの課題がありました:

  • 「もののけ」の翻訳困難性:もののけ、は英語に訳すことができなかったのでしょうか?幽霊とか妖怪とか近いんじゃない?となるとGhostとかPhantomとか?ですが、海外で言うGhostやPhantomともののけはやっぱり違う
  • 文法的な問題:もしPrincess Mononokeとしてしまうと、このMononokeはその人の名前そのものを指すことになってしまいます
  • 理解しやすさの重視:分かりやすい他のタイトルも考えられていたようです

検討された代替タイトルには、The Spirit Princessは訳すと「(精)霊の姫」といったところでしょうかなどがありましたが、最終的に「もののけ」という日本独自の概念をそのまま残すことが選択されました。

海外版制作の背景と配給

ディズニーとの提携

1996年、ジブリとディズニーが提携を結ぶ。この提携により、ジブリの世界進出が本格的にスタートする訳ですが、その嚆矢となったのが、この『PRINCESS MONONOKE』だったのです。

Following a distribution deal struck between Tokuma Shoten and Walt Disney Studios, it was the first of Studio Ghibli’s films to be released internationally and was given to Miramax Films to be dubbed into English and distributed in North Americaという経緯で、ミラマックス・フィルムスが英語吹き替え版の制作と北米配給を担当しました。

脚本翻訳とローカライゼーション

英語版の脚本は、Neil Gaiman wrote the translation, making significant alterations for its American audienceという形で、著名なSF作家ニール・ゲイマンが手がけました。英語吹替版脚本にSFファンタジー作家のニール・ゲイマンがあたっていることで、西洋的な表現への適応が図られました。

英語版声優キャストの豪華な布陣

英語吹き替え版では、ハリウッドの有名俳優たちが声を担当しました:

キャラクター日本語版声優英語版声優
アシタカ松田洋治ビリー・クルーダップ
サン石田ゆり子クレア・デーンズ
エボシ御前田中裕子ミニー・ドライヴァー
ジコ坊小林薫ビリー・ボブ・ソーントン
モロの君美輪明宏ジリアン・アンダーソン
乙事主森繁久彌キース・デイヴィッド

また、ヴァオイス・キャストとして「ハイロー・カントリー」のビリー・クルダップ、「ロミオ+ジュリエット」のクレア・デーンズ、「ターザン」のミニー・ドライヴァーらが出演していることで、英語圏の観客にとって親しみやすいキャスティングとなりました。

海外での興行成績と評価

北米での公開と興行成績

日本公開から2年後の1999年に全米で公開。日本では歴代興行収入を塗り替えるほどの大ヒットだったが、アメリカではヒットしなかったという結果となりました。the dub underperformed at the box officeだったのです。

しかし、As of 2020, the film has grossed US$194.3 million through various theatrical and home media releasesという形で、長期的には世界中で成功を収めています。

批評家と観客からの評価

海外での評価は非常に高く、このサイトの”Top Rated Movies”(会員の10段階評価の集計によるランキング)で『もののけ姫』は現在、史上全映画中、68位という好位置につけています。

特に注目すべきは、『もののけ姫』の「34:1」という比率はほとんど驚異的と言えそうですという、好評価と悪評価の比率の高さです。

海外の反応とSNSでの話題

海外のファンからは、作品の独特な魅力について以下のような評価が寄せられています:

「Princess Mononokeには善も悪もありません。絶対的な悪者も出てきませんし、絶対的な善人も出てきません。ハリウッド映画のようなわかりやすい構図がないのです」


引用:https://nihonwalker.info/mononoke/

「宮崎駿の作品には、現代が抱える問題がテーマになっているいる事が多いです。そこが子供だけではなく、大人もジブリアニメが大好きな理由の一つです」


引用:https://nihonwalker.info/mononoke/

「映画の明らかなメッセージは、人類と自然の関係を表している。しかし、その外側の層のさらに奥深くには、「正しいさvs間違い」、「良いvs悪い」、「自由vs閉塞」、「現実vs夢」、そして最も重要な「テクノロジー-未来vs農業-過去」の対比がみられる」


引用:https://nihonwalker.info/mononoke/

「『もののけ姫』を観ると、ハリウッド映画がいかに哲学的ではないのかがよく分かる」


引用:https://nihonwalker.info/mononoke/

英語版メディア展開と入手方法

DVD・Blu-ray版の仕様

英語版の『もののけ姫』は、複数のリージョンで発売されています:

北米版

– 言語 : 日本語, 英語, フランス語 字幕 : 英語, 英語(SDH), フランス語 販売元 : ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント

– ※Blu-rayはリージョンA, B, C。日本国内の通常のブルーレイプレイヤーで再生できます

英国版

– ※英国のDVDのリージョンコードは日本と共通(2)ですが、映像方式がPAL方式で日本(NTSC)と異なるため、一般的な国内向けプレーヤーでは再生できません

配信サービスでの視聴

映画『もののけ姫』を含め、ジブリ映画作品は動画配信サービスで視聴することができません。代わりに、「TSUTAYA DISCAS」や、「DMM.com DVD/CD 月額レンタル」、「ゲオ宅配レンタル」などのDVDレンタルサービスを利用すれば、英語版の『もののけ姫』を観ることができます。

英語タイトルの言語学的考察

「Princess」の使用について

「もののけ姫」は英語版タイトルでは「Princess Mononoke」となっていて、これはほぼ純粋な直訳といえます。が、姫 → princess は安直すぎないかとツッコむ余地もありますという指摘もあります。

princess をオックスフォード英語辞書で引くと、「The daughter of a monarch」(君主の娘)と出てきます。日本語なら「王女」や「皇女」のような訳がいちばん意味的にハマる言葉ですが、サンの設定を考えると、サンは犬神に育てられた特殊さはあるものの、特に貴人の娘とか、やんごとなき高貴な血を引く「君主の娘」という情報は出てきませんのです。

代替表現の検討

実際に、サンについて英語で説明た文章では、「Wolf Girl」(狼の女の子)という表現が使われていました。こちらの方が、「もののけ姫」をよく表しているような気がしますという意見もありますが、そして「Wolf Girl」はいくらなんでもアマゾネス過ぎるだろうという見解が「Princess Mononoke」の方を支持するわけです。

作品の国際的影響と文化的意義

アニメーション映画史への影響

アニメの立ち位置を、ただファンが消費するものから、学者や批評家たちが批評するに値する「芸術」へと変える礎を築いた作品として広く認められているという重要な意義を持っています。

また、日本のアニメーション映画が国際的に大きな注目を浴びるきっかけとなった作品であることで、後の日本アニメ海外展開の道筋を作りました。

環境テーマの世界的共感

特に環境問題への意識が高い海外では、『もののけ姫』は深く人々の心に残っているようです。環境と文明の対立という普遍的なテーマが、言語や文化の壁を越えて共感を呼んでいるのです。

制作費と技術的背景

史上最高額の制作費

Princess Mononoke was the most expensive animated film ever produced in Japan at the time. It was originally allocated a budget of ¥2 billion, which was expanded to ¥2.35 billion later in the production, more than double that of any previous Studio Ghibli filmという、当時としては破格の制作費が投じられました。

デジタル技術の導入

The film was created using a combination of hand-drawn animation and computer-generated imagery; approximately five minutes were animated entirely using digital processesという形で、ジブリとしては初の本格的デジタル技術導入作品となりました。

世界各国でのタイトル展開

ジブリ作品の英語タイトルには、原題を直訳する傾向があることが知られています:

もののけ姫 Princess Mononoke(もののけ姫)として、比較的忠実な翻訳がなされています。他のジブリ作品と比較すると:

– 風の谷のナウシカ Nausicaä of the Valley of Wind(風の谷のナウシカ)

– となりのトトロ My Neighbor Totoro(となりのトトロ)

– 千と千尋の神隠し Spirited Away(神隠し)

といった具合に、原題の意味を保持しつつ英語圏で理解しやすい形に調整されています。

もののけ姫英語版の現在と未来

現在でも、『Princess Mononoke』は世界中で高い評価を維持し続けています。スティーヴン・シュナイダーの『死ぬまでに観たい映画1001本』にも掲載されていたことからも、その文化的価値の高さがうかがえます。

今後も、環境問題がより深刻化する中で、この作品のメッセージは世界中でさらなる共感を呼び続けることでしょう。英語タイトル「Princess Mononoke」は、日本の心を世界に伝える架け橋として、これからも重要な役割を果たしていくはずです。

まとめ

もののけ姫の英語タイトル「Princess Mononoke」は、単なる直訳以上の深い意味と背景を持っています。ジブリとディズニーの提携から始まった海外展開、ニール・ゲイマンによる脚本翻訳、ハリウッドスターによる英語吹き替え、そして世界中での高い評価まで、この作品の英語版には多くの興味深いストーリーがあります。

「もののけ」という日本独特の概念をそのまま英語圏に伝えることで、文化の多様性と普遍的なメッセージの両立を実現したこのタイトルは、国際的な文化交流の成功例として今後も語り継がれていくことでしょう。Princess Mononokeという名前で世界中に愛され続けるこの作品は、まさにもののけ姫ファンとして知っておくべき貴重な情報の宝庫なのです。

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