千と千尋の神隠し:ハクは八つ裂きにされた?死亡説はホント?

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千と千尋の神隠しにまつわる都市伝説のひとつに「物語の最後には、ハクは八つ裂きにされてしまった」という死亡説があります。
ハクは八つ裂きになったらしい、と信じている人も少なくないかもしれません。
物語では、ハクは実際にどのような結末となったのか、映画の描写やセリフで検証してみましょう。

ハクが八つ裂きにされた噂はどこから生まれた?

ハクが八つ裂きにされた、という噂は一体どこから生まれたのでしょうか?映画のセリフから考えていきましょう。

ハクに対する湯婆婆が言ったセリフが原因

映画ではハクが八つ裂きになったといった描写はありません。
しかし、映画本編の中には「八つ裂き」というキーワードが出てきています。
物語の後半部分で、湯婆婆の坊が千尋についていってしまうことが露見します。
ハクは坊を連れ戻すことを条件に「千尋と千尋の父母を元の世界に戻してほしい」と湯婆婆に願い出ます。
しかし、湯婆婆はそれに対し「八つ裂きにされてもいいのかい!」とすごみ、ハクは湯婆婆に返事をしていません。
このシーンより、ハクの願いが叶ったため、八つ裂きにされたのでは、という噂が生まれたのだと考えられます。

本当にハクは八つ裂きにされ死んだのか?

それでは、ハクは実際にどうなったのでしょうか。悲しいことに死亡したのでしょうか?
千尋は湯屋のある異世界から、父と母と一緒に元の現実世界に戻れたことが確認でき、物語はラストを迎えます。
ハクが八つ裂きになった描写はもとより、他の登場人物によって、ハクがどうなったかといったセリフも一切なく、公式にもそのような発表はありません。
ハクが八つ裂きになったというのはあくまでも噂のみで、実際にはなっておらず、元の姿に戻ったと考えられます。

ハクが八つ裂きで殺される理由とは

そもそも、なぜ湯婆婆がハクに「八つ裂きにする」というセリフを投げかけたのでしょうか。物語から読み取れるハクの過去や、ハクの「罪」について詳しく見ていきましょう。

湯婆婆と契約書を結んでいたから

映画では、ハクは魔法使いである湯婆婆と契約を結んでいる弟子として登場しますが、それまでのハクの過去であったり、湯婆婆と契約をしたシーンの描写はまったくありません。

釜爺が「突然やって油屋にやってきて、湯婆婆に魔法使いになりたいと言った」と語っているシーンがあるのみです。
つまり、魔法使いになりたいという希望のため、湯婆婆と契約を結んだことで、千尋と同じように名前を取られてしまい、本当の名前が分からなくなったと考えられるのです。
実はハクは、埋め立てられてなくなってしまった川の神様でした。
千尋は幼いころ出会っています。
千尋がそのことをハクに伝えたことによって、ハクは「ニギハヤミコハクヌシ」という自分の本当の名前を思い出すのです。

契約印を盗んでしまったから

契約によって魔法使いの弟子となったハクは、湯婆婆に命じられて、竜の姿になって銭婆のところへ行き「魔女の契約印」を盗みます。
魔女の契約印というのは、交わした契約の内容を変更するために必要不可欠なものです。
しかし、所有者の銭婆によって呪いがかけられています。
そのため、湯婆婆は自分に呪いがかかることを避けるために、自分ではなく、ハクに魔女の契約印を盗ませたと考えられます。

契約印を盗んだハクはどうなった?

魔女の契約印を盗んだハクは、銭婆のかけた呪いによって、数多くの式神に襲われたことでけがを負い、瀕死の状態となって命からがら油屋にたどり着きます。
千尋は傷ついたハクを看病し、銭婆へ魔女の契約印を返すため、旅に出ることを決意し、物語はラストに向けて、大きく動いていきます。

八つ裂きの都市伝説が独り歩きした理由はラストシーンにあった

八つ裂きの都市伝説の根拠としては、映画においての湯婆婆のセリフだけではなく、映画のラストに、ハクが悲しい結末になってしまった、と連想されるシーンがあります。

千尋の髪の毛に注目

長い旅の末、銭婆の家にたどり着いた千尋は、銭婆に魔女の契約印を返します。
そして、お別れの時に銭婆より、髪の毛を結ぶヘアゴムのようなお守りを渡されます。
千尋はこのヘアゴムを付けて元の世界に戻ります。

悲しいラストに結び付ける人も

映画のラストシーンで、千尋の髪をしばっているヘアゴムがキラッと光ることにお気づきでしょうか。
この光がハクの涙を連想させ、ハクが悲しい結末になったと解釈し、八つ裂き説が出てきたのだと思われます。
このことから、ハクは千尋を助けた見返りとして、湯婆婆の手によって、八つ裂きにされてしまった。という噂が生まれて一人歩きしたと考えられるのです。
実際には、そのような描写もセリフもないため、まことしやかに伝えられている都市伝説となったようです。

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