千と千尋の神隠し:お父さんとお母さんが豚になった!?無断飲食シーンを公開した時代背景にも注目!

キャラクター

大ヒットした千と千尋の神隠しは、さまざまなメッセージが込められているとも言われています。始めのほうに、千尋のお父さんとお母さんの衝撃的な食事シーンが登場しますが、ここにも大切なメッセージがあるのではないかと考える人もいるようです。
今回は、当時の背景を通して、この作品が何を伝えたかったのか考察してみます。

豚になるほどの悪い事をしたお父さんとお母さんの性格を考察!

千尋のお父さんとお母さんは、モリモリムシャムシャ料理を食べます。そして、とうとう豚にされてしまうという恐ろしい結果になります。お父さんとお母さんは、作品の最初と後に登場するだけです。しかしながら、少し登場しただけで何となく人柄がイメージできてしまいます。考えられる二人の性格についてご紹介します。

己の欲求だけを大切にする性格

当然のことながら、目のまえにおいしそうなものがあるからといって、無断で食べてしまうのは許される行為ではありません。まして大人であれば、理解していて当たり前だと言って良いでしょう。しかしながら、二人は勝手に食べてしまいます。
個の行為から考えられる性格は、とにかく自分のことばかりを優先し、他人の迷惑を考えられないということです。作品には出てきませんでしたが、もしも誰かに注意されたとしても、自分の正当性を訴え相手を攻撃したり言い訳したりしたでしょう。反省することなどありません。

謝れない性格

二人に共通しているのは、素直にごめんなさいが言えないところです。お父さんが道に迷っても適当にごまかしています。お母さんも、千尋の引っ越しにおいて少なからず千尋に悲しい思いをさせているのに、そこはスルーしているのではないかと想像させます。

我慢できない性格

自分の気持ちを大切にすることは必要です。しかしながら、何か行動するのであればその前に立ち止まり、誰かが悲しんだり困ったりしないか考えなければなりません。更に言えば、口にする一言や態度だって同じです。
しかしながら、千尋のお父さんとお母さんはそういった気遣いができません。つまり、悪い意味で思ったら安易に行動してしまう性格です。何かあったらお金で解決できれば良いと考える、人の心を大切にできない性格です。

下品

食事マナーは大切なことです。食べ方一つで、周囲の人を不快にさせてしまうこともあるからです。千尋のお父さんとお母さんは、決して美しい食べ方をしているとは言えません。作品には同じテーブルで食事をする人物は出てきませんでしたが、たとえ周囲に人がいなかったとしても、ある程度はマナーを守りきれいな食べ方をしたほうが良いと言えるでしょう。

映画が公開された時代は?その時の背景を考察

この作品は、2001年に公開されました。あくまでも想像ですが、お父さんとお母さんは日本の景気がよくて、お金さえあればそれでよいという時代を長く経験してきたのではないかと想像できます。しかしながら、日本も皆が大変で必死に工夫しながら生きていた時代もあります。現代とは異なり、アナログ的な働き方が中心だったからこそ大変さもあったでしょう。
この二つの対照的な時代を比較させながら、大切なことに気づかせようとしたのではないでしょうか。

このシーンで私たちが考えなければならないこととは?

子供はいつまでも子供のままではありません。経験を重ね大人になり、いつか自分の親を客観的に見てジャッジするようになります。小さな頃は、親の言うことやることが正しいと思っていても、いつしかそうではないことに気づく可能性があるのです。
お父さんとお母さんが誤ったことをして豚にされて、千尋は口にせずとも自身の親がどんな人間だったのか分かったでしょう。むしろ、口にしないということは、親の人となりを知り諦めた結果なのかもしれません。
私たちが考えなければならないことは、現在の自分の考え方やふるまいを再度見直す必要があるのではないかということです。お金で何でも解決できるという傲慢な考え方を改め、人を思いやる心を大切にしなければならないということなのかもしれません。

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