千と千尋の神隠し:ハクはなぜ千尋を知っていた?2つの噂を大解剖

キャラクター

千と千尋の神隠しのメインキャラクターのひとりであるハクは、謎が多い少年です。作中でははっきり語られていないことについて、さまざまな憶測や噂が飛び交っています。その中でも特に良く知られている2つの噂について、検証していきましょう。

ハクはなぜ千尋を知っていた?理由を考察!

異世界に迷い込み、父母を豚にされてしまい、1人きりになった主人公千尋は、油屋で働いて生きていくことを決めます。
寂しさと心細さで泣く千尋に対し、ハクは優しく接し、慰めます。
異世界の住民であるハクは、千尋にとっては初対面のはずですが、ハクは「そなたのこと小さいときから知っている」と語りかけます。
なぜハクは千尋を知っていたのでしょうか?

千尋は小さい時に琥珀川でおぼれてしまった

千尋自身はほとんど覚えていなかったのですが、母親から「小さいころに川に落ちて溺れかけた」と聞かされていました。琥珀川という名前で、今は埋め立てられてしまった川だというのです。

溺れた千尋を川の神であるハクが助けた

ハクは実は琥珀川の神様でした。川に引き込まれて溺れそうになった千尋を助けたのは、実はハクだったのです。

千尋は途中で記憶を取り戻した

千尋はハクと話すことで、幼いころ川で溺れたことを思い出し、物語はその時の回想シーンに移ります。川に落ちた靴を拾おうとして千尋は流されてしまいます。川の中に手が入り、溺れそうな千尋に向けて伸ばしている描写がされています。
川の中の千尋の表情は非常に印象的です。このシーンは映画のポスターをはじめとして、多くの場所で使われていますので、ご存じの人も多いでのはないかと思います。

ハクはなぜ千尋を知っていた?死んだ兄だった説

千と千尋の神隠しにまつわるもうひとつの噂として、「ハクは千尋の死んだ兄」という説があります。千尋は一人っ子のように描かれていますが、実は兄がいて、亡くなっていたというのです。この噂についても検証してみましょう。

ある考察が話題に・・・

ハクが千尋の兄だった、という説には、いくつかの根拠があります。さまざまな方面から考察されたことで、ネットを介して多くの人に広がっていったと考えられます。それぞれの根拠についてみていきましょう。

川に落ちた時の回想シーン

千尋が幼いころに川に落ちたことを思い出すシーンでは、前述のとおり、千尋を助けようとする手の描写があります。
この「手」を良く見てみると 白い袖の服を着ている人であることが分かります。千尋は、溺れた時は上半身は何も着ていなかったため、千尋以外の誰かの手、ということになります。この手は千尋の兄で、千尋を助けようとして亡くなり、川の神になったのではないか、という考察があるのです。

「小さい時から知っている」というセリフ

ハクは序盤で、千尋のことを「小さい時から知っている」と告げています。川に落ちた子どもを助けただけならば、こういったセリフは出てこないかもしれません。
もしハクが兄であったとしたら、妹である千尋を小さい時から知っていることは、当然のことだと考えられます。

千尋の母親が「冷たい」から

千尋の父母は、物語の冒頭とラストだけに登場するキャラクターです。
千尋と母親のやり取りはそれほど出てきませんが、母親は千尋に対して手をつなぐこともなく、妙にそっけない態度です。
むしろ、千尋には冷たいとも感じられることにお気づきでしょうか。
もしも、幼い千尋が川で溺れたことによって、兄が亡くなってしまったのであれば、千尋が悪いわけではないといえ、母親からすると大切な子供を亡くしたことになります。そのことから複雑な心境となり、千尋に冷たく接しているのでは、とも考えられるのです。

作品と矛盾している話も

ハクが千尋と兄妹という噂は、説得力もあるのですが、映画のセリフを細かく追っていくと、矛盾している点もあります。
千尋が川に落ちた時の回想シーンでは、ハクも自分の記憶を取り戻し「千尋が私の中に落ちた」と言っています。
もし、ハクが妹を救おうとした兄だったのであれば「私の中」というフレーズは出てこないのでは、と考えられます。
そのことから、ハクは千尋の兄ではなく琥珀川の神様で、過去に自分の中に落ちてきた千尋を助けてあげた、と解釈することもできます。

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