鮭のカロリーはどのくらい?種類別に詳しく解説
日本人の食卓に欠かせない鮭。朝食の定番として親しまれている鮭ですが、実際にどのくらいのカロリーがあるのでしょうか。鮭のカロリーは80g(切り身)で102kcal、100g換算では127kcalです。
まず、一般的な鮭の種類別カロリーを見てみましょう。
鮭の種類 | カロリー(100gあたり) | カロリー(1切れ80gあたり) |
---|---|---|
白鮭(生) | 133kcal | 106kcal |
銀鮭(生) | 204kcal | 163kcal |
紅鮭(生) | 138kcal | 110kcal |
キングサーモン(生) | 218kcal | 174kcal |
脂が多い銀鮭やキングサーモンがやはり比較的高カロリーです。この差は主に脂質含有量の違いによるもので、銀鮭は脂がのっているため、さけの中では脂質が多くカロリーはやや高めです。
調理方法によるカロリーの変化
鮭は調理方法によってもカロリーが変わります。焼く・煮るといった調理の違いにより鮭の水分が変動するため、カロリーの数値は変化します。
調理方法 | 白鮭(100gあたり) | 銀鮭(100gあたり) |
---|---|---|
生 | 133kcal | 204kcal |
焼き | 171kcal | 257kcal |
水煮 | – | – |
焼くと水分が抜けて、生と比べて焼きでは36kcalほど高くなることが分かります。これは水分が蒸発することで、同じ重量でも栄養素が濃縮されるためです。
鮭の糖質量は?ダイエット中でも安心の低糖質食材
鮭は非常に低糖質な食材です。鮭切り身「80g」の糖質の量は0.08gです。鮭100gあたりの糖質の量は0.1gです。
鮭の種類 | 糖質(100gあたり) | 糖質(1切れ80gあたり) |
---|---|---|
白鮭 | 0.1g | 0.08g |
銀鮭 | 0.3g | 0.24g |
紅鮭 | 0.1g | 0.08g |
鮭は1切れ(57g)あたりのたんぱく質量が12.7gと、たんぱく質を豊富に含む食材です。一方で糖質量は0.1gとほとんど含みません。鮭は低糖質な食材であるため、糖質制限中にもぴったりの食材です。
他の魚類との糖質比較
鮭の糖質量を他の魚類と比較してみましょう。
- 鮭:0.1g
- まぐろ:0.1g
- さば:0.3g
- あじ:0.1g
- たら:0.1g
このように、鮭は他の魚類と同様に非常に低糖質であることがわかります。
鮭のダイエット効果とおすすめ度
鮭のダイエットおすすめ度:★★★★★(5段階評価)
鮭がダイエットに優れている理由は以下の通りです:
1. 低糖質・高たんぱく質
鮭のPFCバランスは、たんぱく質が豊富で、脂質は少なく、炭水化物はほぼ含まれていません。このバランスはダイエットに理想的です。
2. 基礎代謝向上効果
鮭にはタンパク質が多く含まれています。例えば白鮭なら100gあたり22.3g、紅鮭なら22.5g、銀鮭なら19.6g、キングサーモンなら19.5gです。良質なたんぱく質は筋肉の維持・増強に役立ち、基礎代謝を向上させます。
3. 脂肪燃焼効果のあるビタミンB群
鮭には、主に代謝を助けてエネルギーを生成する水溶性のビタミンB群が含まれています。糖質の代謝を助けてくれるビタミンB1や、脂質の代謝を助けることにより、体内の糖と脂質を燃やしてくれる効果があるとされているビタミンB2なども、鮭に含まれています。
4. 他の肉類との比較
鮭を同じたんぱく源として食卓に登場しやすい肉類と比べてみると、豚肉のなかでもヘルシーな部位である豚もも肉や、鶏もも肉よりも低カロリーです。
鮭の三大栄養素(PFCバランス)
鮭の三大栄養素(たんぱく質、脂質、炭水化物)のバランスを詳しく見てみましょう。
栄養素 | 白鮭(100gあたり) | 銀鮭(100gあたり) | 紅鮭(100gあたり) |
---|---|---|---|
たんぱく質 | 22.3g | 19.6g | 22.5g |
脂質 | 4.1g | 12.8g | 4.5g |
炭水化物 | 0.1g | 0.3g | 0.1g |
たんぱく質の質について
食品に含まれるアミノ酸のバランスを数値で評価した「アミノ酸スコア」も、鮭は100点です。これは非常に優秀で、必須アミノ酸を多く含む良質なたんぱく質は、消化吸収もよく、栄養素が豊富な食品として期待されています。
脂質の特徴
鮭に含まれる脂質は、単なる脂肪ではなく、健康に良い不飽和脂肪酸が豊富に含まれています。鮭(しろさけ)は、不飽和脂肪酸であるDHAを100gあたり460mg、EPAを100gあたり240mg含んでいる。
鮭の詳細な栄養素分析
鮭には三大栄養素以外にも、健康に役立つ多くの栄養素が含まれています。
ビタミン類
ビタミン | 含有量(100gあたり) | 主な効果 |
---|---|---|
ビタミンD | 33.0μg | カルシウム吸収促進、骨の健康維持 |
ビタミンB12 | 9.4μg | 造血作用、神経機能維持 |
ビタミンB6 | 0.64mg | たんぱく質代謝、神経伝達物質合成 |
ナイアシン | 6.7mg | エネルギー代謝、皮膚の健康維持 |
ビタミンDの補給源は、キノコ類か魚介類といわれるほどビタミンDを含む食品はあまり多くないため、含有量がとても多い鮭は、100gで成人1日のビタミンDの目安量を十分にクリアできるほど貴重な供給源と言えるでしょう。
ミネラル類
ミネラル | 含有量(100gあたり) | 主な効果 |
---|---|---|
リン | 240mg | 骨・歯の形成、エネルギー代謝 |
カリウム | 350mg | 血圧調整、むくみ解消 |
マグネシウム | 28mg | 骨の健康、筋肉機能維持 |
亜鉛 | 0.5mg | 免疫機能、味覚維持 |
鮭特有の健康成分
アスタキサンチン
鮭の赤い色素「アスタキサンチン」は最強の抗酸化成分
さけはもともと白身魚なんです。食物連鎖によって取り込まれた、ロテノイド色素の一種、”アスタキサンチン”が豊富に含まれていることで、身が赤っぽく見えるんです。
その抗酸化力(老化の原因である活性酸素を除去する働き)は、ビタミンCの約6000倍ともいわれ、アンチエイジングや生活習慣病の予防にも効果が期待されています。
アスタキサンチンの効果
- アンチエイジング効果:活性酸素による細胞の損傷を抑え、シワやたるみの予防、肌の弾力維持に役立ちます
- 美肌効果:メラニンの生成を抑え、シミやそばかすを防ぎ、肌のトーンを明るくする効果が期待できます
- 眼精疲労の軽減:眼精疲労や眼疾患の予防に効果があり、強い抗酸化作用を持つことで知られ、その抗酸化力はビタミンEをはるかに凌ぐと言われています
DHA・EPA
脳と心血管の健康をサポートする必須脂肪酸
DHAとEPAには血液中の中性脂肪やコレステロールを低下させる作用があり、高血圧や心臓病などの循環器疾患を予防する効果が期待されています。
DHAの効果
- 脳機能向上:記憶力や学習能力、集中力を高める効果が期待できます
- 認知症予防:脳の神経細胞を保護し、認知症のリスクを低減する可能性があります
- 精神安定作用:脳内の神経伝達物質のバランスを整え、ストレスや不安を軽減する効果があります
EPAの効果
- 血栓予防:特に血栓を予防する働きに優れています。血小板の凝集や血液流動性の改善は動脈硬化性疾患の予防に非常に有効です
- 中性脂肪低下:中性脂肪を下げる働きがあるのはもちろんのこと
鮭に関するよくある質問Q&A
Q1: 鮭の皮は食べた方がいいの?
A: 鮭の皮には、身と同様にアスタキサンチンや、EPA・DHAも含まれており、コラーゲンやビタミンB群やビタミンDも豊富なため、身も皮も一緒に食べることで、より多くの栄養素を摂取することができます。
Q2: 鮭は白身魚なの?赤身魚なの?
A: さけはもともと白身魚なんです。食物連鎖によって取り込まれた、ロテノイド色素の一種、”アスタキサンチン”が豊富に含まれていることで、身が赤っぽく見えるんです。
Q3: 鮭の栄養成分を効率よく摂取する調理法は?
A: 鮭に含まれるビタミンA・ビタミンE・ビタミンDは脂溶性の性質がある。そのため、ソテーやムニエル、竜田揚げなど、油と一緒に摂ると吸収がよくなる。一方で、鮭に多いビタミンB群は水に溶け出しやすい性質があるため、鍋料理や汁物などに使うときはスープごと飲むのがおすすめだ。
Q4: 鮭フレークの栄養価は?
A: 鮭フレーク100gのカロリーは159kcal、糖質0.8gですが、大さじ1杯(約10g程度)であれば16kcal、糖質は約0.1gと少なめです。加熱しても栄養成分は残っているので、手軽に鮭の栄養を摂取できます。
Q5: 妊娠中でも鮭は食べられる?
A: 鮭は妊娠中でも安心して食べられる魚です。ただし、生の鮭は避けて、必ず加熱してから食べるようにしましょう。DHA・EPAは胎児の脳発育にも重要な栄養素です。
Q6: 鮭の一日の摂取量目安は?
A: 一般的に、魚介類の摂取目安は1日80-100g程度とされています。鮭の切り身1切れが80g程度なので、1日1切れを目安にすると良いでしょう。
鮭のカロリーを消費するのに必要な運動時間
鮭1切れ(80g、約102kcal)を消費するのに必要な運動時間を、体重60kgの人を例に計算してみました。
有酸素運動
運動の種類 | 必要な運動時間 | METs |
---|---|---|
ウォーキング(普通の速度) | 約35分 | 3.0 |
ウォーキング(早歩き) | 約21分 | 5.0 |
ジョギング | 約12分 | 8.0 |
ランニング | 約10分 | 10.0 |
サイクリング | 約18分 | 6.0 |
水泳(クロール) | 約9分 | 11.0 |
筋力トレーニング
運動の種類 | 必要な運動時間 | METs |
---|---|---|
軽い筋トレ | 約29分 | 3.5 |
中程度の筋トレ | 約17分 | 6.0 |
激しい筋トレ | 約13分 | 8.0 |
日常生活での活動
活動の種類 | 必要な活動時間 | METs |
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掃除機をかける | 約30分 | 3.5 |
階段を上る | 約13分 | 8.0 |
庭仕事 | 約21分 | 5.0 |
子供と遊ぶ | 約18分 | 5.8 |
まとめ:鮭は栄養価が高く、ダイエットにも最適な食材
鮭は低カロリー・低糖質・高たんぱく質の理想的な食材です。100gあたり約127kcal、糖質わずか0.1gでありながら、22g以上の良質なたんぱく質を含んでいます。
さらに、鮭特有の健康成分であるアスタキサンチン、DHA、EPAは、美容と健康に大きな効果をもたらします。アスタキサンチンの抗酸化力はビタミンCの約6000倍とも言われ、アンチエイジングや生活習慣病予防に役立ちます。
鮭には、アスタキサンチン、EPA、DHAなどの栄養素が豊富に含まれており、美容や健康に嬉しい効果をもたらしてくれます。皮にもコラーゲンやビタミン類が含まれているため、皮ごと食べることで、より多くの栄養を摂取できます。
ダイエット中の方にも、健康維持を目指す方にも、鮭は積極的に取り入れたい食材です。様々な調理法で楽しめるので、飽きることなく継続して摂取できるのも大きな魅力です。
毎日の食事に鮭を取り入れて、健康的で美しい体作りを目指しましょう。ただし、ダイエット中なら鮭の調理法を工夫しましょう。例えば油で揚げたり、バターをたっぷり使ってソテーしたりは避けたほうが無難です。蒸し焼きやホイル焼きなど、ヘルシーな調理法を選んで、鮭の栄養価を最大限に活用してください。