ジブリ作品「千と千尋の神隠し」に登場する多くのキャラクターたちの中でも、物語の鍵となる重要な存在であり、強烈なインパクト、存在感を持っているというと、やはり湯婆婆が挙げられるのではないでしょうか。凄みがある湯婆婆の声は、どのような人が担当しているのでしょうか。また、近年再演が決まり話題となっている、「千と千尋の神隠し」の舞台化についてもご紹介いたします!
湯婆婆声優は夏木マリ!
湯婆婆は、千と千尋の神隠しでのメインの舞台となっている、八百万の神様のための温泉旅館油屋の主人で、魔法使いです。
しわが深く刻まれ、険しい表情をした顔つきとマッシュルームのようにゆわれた白髪の大きな頭を持っています。身体は普通サイズで、頭が大きい分、アンバランスな体系です。
湯婆婆はどんなキャラクター?
湯婆婆は威圧的でしわがれた声で怒鳴ることも多く、強大な魔法を使うこともあり、たくさんいる油屋の従業員たちから恐れられている存在です。油屋にやってきた千尋に、初対面から大きな顔ですごんで脅すように語り掛けています
仕事では金儲けに非常にこだわって、お客様である神様にはこびへつらうなど、ある意味仕事熱心な面もあります。また、湯婆婆の息子である坊にだけは高圧的な態度が一変し、猫なで声を出して甘やかしています。
作中では、大きなカラスに変身して油屋から飛び立ってしばらく留守しているという謎の行動も取っているなど、さまざまな顔を持っているようです。
もう一人のキーパーソン、銭婆とは?
物語の佳境部分に登場する、もう一人のキーパーソンが銭婆です。銭婆は、湯婆婆の双子の姉です。電車に乗って訪ねてくる千尋たちの目的をすべて分かっていてやさしく迎え入れます。
顔は湯婆婆とまったく同じですが、性格はまったく反対です。とても穏やかな表情と口調の老婆です。魔法よりも手仕事を大事にする、やさしいおばあちゃんのような存在で、千尋もすぐ打ち解けて「おばあちゃん」と慕うようになります。
千尋にお守りとなる手作りのヘアゴムを手渡し、行く場所がなかったカオナシを引き取ります。
銭婆自身のセリフによると、湯婆婆とは「あたしたちは双子だけど昔から仲が悪い」そうで、油屋から遠く離れた場所の小さな家で1人でひっそり暮らし、ほぼ没交渉であるようです。
ただ、銭婆は、家に忍び込み契約印を盗み出したハクが変身した竜に呪いをかけ、さらに式神に分身を乗せて湯婆婆のところにやってくるなど、実際には湯婆婆と同じか、それ以上の力を持つ怖い魔法使いでもあると言えるのではないでしょうか。
湯婆婆と銭婆は同じ声!
夏木マリさんは、1971年に最初はアイドル歌手として芸能界デビューしました。現在の芸名、夏木マリと改名したのは1973年のことです。その後大ヒットした刑事ドラマや、国民に親しまれた映画「男はつらいよ」などの出演の他、舞台でも活躍の場を増やします。
歌手としての活動も引き続き行っていて、今もさまざまなジャンルの歌に挑戦するなど、精力的で、海外にも活躍の場を広げています。
その他にも、劇団の主宰者としても知られています。最近では、ウーバーイーツのCMで、ファッショナブルなお姑さんとして登場するなど、幅広い世代に知られていると言えます。
夏木マリさんは、凛とした顔立ちが特徴で、今なお美しいプロポーションを保っています。ファッションセンスの良さも抜群で、女性のあこがれの存在としても、注目を浴びることが多い女性だといえます。
経験豊かな夏木マリは、千と千尋の神隠しでも、同じ顔、声でありながら迫力ある湯婆婆と穏やかな銭婆の演技は、大きく評価されました。
当時の裏話は?
夏木マリさんは、映画のアフレコをした時の話として、宮崎駿監督から、2人の声を使い分けなくても良い、と言われていたそうです。敢えて使い分けていないので、声はもちろん同じですが、聞いていればどちらのセリフかすぐに分かるのは、演じている夏木マリさんならではですね。
夏木マリさんは湯婆婆声優だけでなく舞台でも!
千と千尋の神隠しは2022年に舞台化されたことでも、大きな話題となりました。夏木マリさんはどのような役なのでしょうか?
映画と同じキャスティング!
夏木マリさんは、映画と同じく湯婆婆と銭婆役を演じたことで、非常に注目を集めました。
再演決定!
舞台は好評を博し、2024年の再演が決定されています。再演でも、夏木マリさんは湯婆婆、銭婆役として再び出演することが決まっています。古希を超えても色褪せない、夏木マリさんの今後のさらなる活躍も楽しみですね。