崖の上のポニョの舞台・家・場所の結論:広島県福山市鞆の浦
崖の上のポニョの舞台となった場所は、広島県福山市にある「鞆の浦(とものうら)」という港町です。 宮崎駿監督が鞆の浦に3ヶ月間滞在したことをきっかけに「崖の上のポニョ」が制作されたと言われています。
また、そうすけの家のモデルとなったのは、鞆の浦にある「楢村美術館」だといわれています。 この美術館は日曜日しか一般公開されておらず、平日はオーナーがアトリエとして使っているという貴重な場所です。
なぜ鞆の浦がポニョの舞台に選ばれたのか?その理由を詳しく解説
宮崎駿監督を魅了した美しい景観
鞆の浦は、都市景観100選や美しい日本の歴史的風土100選にも選ばれており、江戸時代の港湾施設である「常夜燈」、「雁木」、「波止場」、「焚場」、「船番所」が全て揃って残っているのは全国でも鞆港のみという貴重な場所です。
瀬戸内海に面した対潮楼から見える景色は、まるで額縁に収められた絵画のようで、この美しい景色が宮崎駿監督の心を捉えました。
歴史的な重要性と独特の雰囲気
鞆の浦は沼隈半島という小さな半島の端に位置していることから周辺の大都市とは距離があり、近代化の影響を受けず独自に発展してきました。
江戸時代中期と後期の町絵図に描かれた街路もほぼすべて現存しており、当時の町絵図が現代の地図としても通用します。そのような町は港町に限らず、全国でも鞆の浦以外には例がありません。
制作過程での深い関わり
映画のモデルになったきっかけはジブリの社員旅行で訪れたことからだそうです。その時、宮崎監督がいたく気にいったとのこと。そしてその後は民家を借りて映画の構想をねっていたと言われています。
項目 | 詳細情報 |
---|---|
舞台モデル地 | 広島県福山市鞆の浦(とものうら) |
そうすけの家モデル | 楢村美術館(日曜日のみ一般公開) |
宮崎駿滞在期間 | 約3ヶ月間 |
アクセス | JR福山駅からバスで約30分 |
観光所要時間 | 徒歩で2-3時間程度 |
ポニョの舞台・場所に関する具体例や事例を詳しく紹介
そうすけの家のモデル「楢村美術館」
「2枚目の船の後ろあたりに見える茶色い錆びた屋根が以前宮崎駿監督が所有していた別荘で、4枚目の赤い屋根がポニョの宗介の家のモデル」という具体的な情報があります。
楢村美術館は非常に特殊な営業形態で、平日はオーナーがアトリエとして使っていて、日曜日だけ一般に解放しているという貴重な場所です。
宮崎駿監督がデザインした宿「御舟宿いろは」
鞆の浦には宮﨑駿監督がデザインした宿があることを!その名も「御舟宿いろは」(おんふなやど いろは)という特別な宿泊施設があります。
この書斎にある机といす、宮崎駿監督が「崖の上のポニョ」の構想を練るにあたって使っていたものを譲り受けたもので、宿泊者限定で宮﨑駿監督のスケッチブック!もちろん印刷ではありますが、30ページほどラフ画が載っています。ポニョの構想を描いたページもありますを見ることができます。
映画に登場する具体的な場所の特定
- 「崖の上のポニョ」には山の上を通る道や山の上公園が登場するが、鞆の浦の背後にある山の尾根には福山グリーンラインが走り、「後山公園」と呼ばれる公園も存在する
- 瀬戸内海に面した対潮楼から見える景色は、まるで額縁に収められた絵画のよう。仙酔島に代表される鞆の浦の絶景を眼下に楽しむことができます
- 崖の上のポニョにも、似た形の家が出てきたという赤い三角屋根が実際に存在します
隠れポニョスポット
鞆の浦の街中には隠れミッキーならぬ隠れポニョがいくつか存在しています。正確にいくつあるか確かめたわけではないですが、地元民の話によると有名な隠れポニョは2つあります。
ポニョ石は2つあり、1つ目は「鞆てらす」、2つ目のポニョ石は「松右衛門帆」の近くにありますが、実際に探すのは困難で、多くの観光客が地元の方に場所を教えてもらっています。
SNSやWEBで話題になってる投稿や参考になる投稿を紹介
実際に訪問した人の感想
昨日は船を出して貰えたのでクルージングしてきたよ🚢🌊 海から見る鞆の浦(✌︎ ॑꒳ ॑✌︎) ファフナーの聖地巡礼あまり出来なかったけど鞆の浦自体には満足‼️
この投稿では、海からの視点で鞆の浦を楽しんだ様子が伝わってきます。クルージングという特別な体験を通じて、ポニョの世界観をより深く感じることができたことが分かります。
ポニョの世界観を実感した声
鞆の浦に近づいてくると海と島、まさにポニョに描かれていた町並みが見えてきます
引用:ジブリまみれ
実際に訪問することで、映画の世界が現実に存在することを実感できる感動が表現されています。
地元の人との交流エピソード
あの、ポニョのお話に出てきたお家ってどこにあるんですか?と、聞くと無言で坂の上に登って行くように誘導された。その間会話するような雰囲気ではなく、なんかただただ坂を登っていた記憶。そしてしばらくするとポニョに登場するモデルになった赤い屋根の家や鞆の浦が一望できる丘の上が現れた
地元の方の温かい案内により、普通の観光では見つけられない特別な景色に出会えるエピソードが印象的です。
宿泊体験に関する口コミ
映画『崖の上のポニョ』の舞台、鞆の浦へ行ったとき宿泊した「景勝館 漣亭」和風の落ち着いた雰囲気の旅館で、とっても良かった。海のすぐ側にあるから、いつも海が一望できて景色が最高!食事も地元の特産物が盛り沢山で海の幸を楽しめるよ!
宿泊施設からの眺望と地元グルメの両方を楽しめることが伝わる投稿です。
観光の魅力を伝える声
鞆の浦 超最高でした!ポニョの舞台。ツッチーの地元。確実にこの街は若者が回している。素晴らしいクオリティの無料案内所があって、これ各地の町や村に真似して作るべきだも心底オモタ
観光地としての整備の良さと、地元の若い世代の取り組みを評価する声です。
別の切り口から見る崖の上のポニョの舞台・場所の魅力
歴史的価値から見た鞆の浦
ポニョの舞台という側面だけでなく、海上交通の要所・潮待ちの港として、古くは万葉の時代から、室町、江戸、そして幕末には坂本龍馬が滞在するなど、歴史の表舞台に度々登場する「鞆の浦」という歴史的な重要性も見逃せません。
坂本龍馬が海援隊として活動していた1867年、鞆の港付近でいろは丸と紀州藩の大型蒸気船が衝突し沈没する「いろは丸事件」が起こりました。その後鞆の浦に上陸し海援隊が宿泊したのが、廻船問屋を営み藩との繋がりがあった桝屋清右衛門宅で、現在も龍馬の隠れ部屋を見学することができます。
文化的景観としての価値
2017年に国の重要伝統的建造物群保存地区に選定された鞆の浦は、伝統的な町家や社寺、石造物、港湾施設などがそのまま残っている歴史ある町並みとして、文化財的な価値も非常に高い場所です。
太田家住宅での保命酒の製造は1901(明治34)年に終了していますが、鞆の浦には、今でも4軒の酒蔵で醸造が引き継がれていますという伝統産業の継承も見どころです。
現代的な楽しみ方
全国初の「グリスロ」と呼ばれる電気自動車型タクシーを予約して、スイスイと移動するのもおすすめです。(4人乗り(貸切30分)3,200円〜)といった現代的なサービスも整備されています。
また、仙酔島への観光船に乗って島での自然体験や温泉(日帰り入浴が楽しめる「江戸風呂(江戸風呂湯遊)」)もおすすめで、単なる聖地巡礼を超えた総合的な観光体験が可能です。
観光地としての課題と対策
一方で、最寄り駅の福山駅からバスで約30分と距離があります。バス自体も1時間に2~3本ほどと決して本数も多くないので注意しましょう。鞆の浦は地元の人が多い地域ということもあって、お店はだいたい17時頃には閉まってしまいますという課題もあります。
これらの課題を理解して計画を立てることで、より充実した観光体験が可能になります。
まとめ:崖の上のポニョの舞台・家・場所を完全網羅
崖の上のポニョの舞台となった場所は、広島県福山市の鞆の浦であり、そうすけの家のモデルは楢村美術館です。宮崎駿監督が3ヶ月間滞在してこの美しい港町に魅了され、映画の構想を練ったことで、ポニョの世界が生まれました。
鞆の浦は単なるアニメの聖地ではなく、江戸時代から続く歴史的な港町として、また坂本龍馬ゆかりの地として、多層的な魅力を持つ場所です。現在も宮崎駿監督がデザインした宿「御舟宿いろは」や、監督が使用した机や椅子を見ることができる特別な体験も可能です。
観光の際は、バスのアクセスや店舗の営業時間に注意が必要ですが、多くのスポットが徒歩5分圏内にあるため、1日でも十分に観光を楽しめるコンパクトな観光地として人気を集めています。
ポニョの世界観を感じながら、日本の美しい港町の歴史と文化を同時に楽しめる鞆の浦は、アニメファンだけでなく、歴史好きや風景写真愛好家にも強くおすすめできる特別な場所なのです。