スタジオジブリの名作アニメ「火垂るの墓」で主人公・清太の声を担当した声優について、あなたは詳しくご存知でしょうか?多くのファンが抱く疑問、それは「清太の声優は誰なのか?」「現在はどうしているのか?」という点です。


今回は、火垂るの墓の清太役を演じた辰巳努さんについて、徹底的に詳しく解説していきます。その素顔から現在の状況まで、ファンなら必ず知っておきたい情報を余すことなくお伝えします。
火垂るの墓の清太の声優は辰巳努!基本プロフィール
火垂るの墓で主人公・清太の声を担当したのは、辰巳努(たつみ つとむ)さんです。まずは、彼の基本的なプロフィールからご紹介しましょう。
項目 | 詳細 |
---|---|
本名 | 辰巳努(たつみ つとむ) |
生年月日 | 1972年3月 |
出身地 | 関西地方 |
所属事務所(当時) | アクタープロ |
職業 | 元俳優・元子役 |
火垂るの墓出演時年齢 | 16歳1カ月 |
辰巳努さんは関西出身の元俳優・元子役で、子役として1980年代を中心に活動し、映画『瀬戸内少年野球団』の吉沢孝行(ダン吉)や、『愛しき日々よ』の主人公の少年期を演じ、高い評価を得たのち、1988年の映画『火垂るの墓』では主人公の清太の声を演じ、注目をあびました。
なぜ辰巳努が清太の声優に選ばれたのか?
辰巳努さんが清太役に抜擢された理由には、非常に明確で納得のいく背景があります。その選定理由を詳しく見ていきましょう。
関西出身という地域性の一致
清太の声をした時には16歳で、清太の設定年齢は14歳であり出演当時の辰巳の年齢に近いことや、物語の舞台が自分の出身地である関西であることが関係しており、監督の高畑勲が関西の俳優などを熱望したのも関わっています。
辰巳努さんは関西出身で元から関西弁を話すことから兵庫県が舞台である【火垂るの墓】の清太のイメージにぴったりハマっていて、関西弁のイントネーションもばっちりでした。
年齢の近さによる感情移入
「年齢が近ければ感情移入しやすい」と自身は語っており、これは節子を演じた白石綾乃も同様でした。当時16歳だった辰巳さんが、14歳の清太を演じることで、より自然で感情豊かな演技が可能になったのです。
高畑監督の独特なキャスティング方針
公開当時、清太の声を担当した辰巳努は16歳1カ月、節子の声を担当した白石綾乃は5歳11カ月で、共に作品舞台と同じ関西地区の出身者である。清太、節子の母の声を担当した志乃原良子も大阪出身であり、他にも、同じ関西が舞台である高畑勲の作品『じゃりン子チエ』に出演経験のある山口や表淳夫も含めた関西出身の俳優が多数出演しており、通常のアニメで起用されている俳優・声優はほとんど起用されていません。
辰巳努の俳優としての経歴と出演作品
火垂るの墓以前から、辰巳努さんは子役として数多くの作品に出演していました。その代表的な出演作品をご紹介します。
映画出演作品
- 瀬戸内少年野球団(1984年) – 吉沢孝行(ダン吉)役
- 愛しき日々よ(1984年) – 瀬川敏夫(少年期)役
- 火垂るの墓(1988年) – 清太役(声の出演)
テレビドラマ出演作品
- 事件ですよ!第20話「お猫さま騒動」(1982年2月18日、関西テレビ)
- 東芝日曜劇場「大文字はもう秋」(1982年)
- 連続テレビドラマ「女のたたかい」(1983年)
- 「母はおしかけ同居人」(1986年)
- それいけ!ズッコケ三人組 第31話(1985年)
- 部長刑事(1989年6月24日)
アニメ出演作品
- じゃりン子チエ(1981年) – エキストラ出演
子役として1980年代を中心に活動し、映画『瀬戸内少年野球団』の吉沢孝行(ダン吉)や、『愛しき日々よ』の主人公の少年期を演じ、高い評価を得たのち、1988年の映画『火垂るの墓』では主人公の清太の声を演じ、注目をあびました。
辰巳努の現在は?謎に包まれた行方
多くのファンが最も気になる点、それが辰巳努さんの現在の状況です。残念ながら、彼の現在については非常に限られた情報しか得ることができません。
芸能界引退と最後の出演作品
1989年放送のテレビドラマ「部長刑事」(1989年6月24日放送)に出演した以後の芸能活動は確認できておらず、現在の動向は全く不明です。つまり、火垂るの墓の翌年には既に表舞台から姿を消していたのです。
2012年のブルーレイ発売記念イベントでの出来事
2012年に『火垂るの墓』のブルーレイ発売記念イベントが行われた際、辰巳に出演依頼しようと主催者側が尽力したが、まったく連絡先が分からずに断念せざるを得なかったという。当日のイベントはウェブ上で生送されていたため、「見ていたらぜひ会場まで」と呼びかけもされたが、叶わなかった。
業界の人が探しても連絡先が分からないらしいのです。2012年に開催された「火垂るの墓」関連のイベントに辰巳努さんを呼うとした主催者が連絡先がわからずにオファーを断念したといったエピソードがあります。このエピソードから、辰巳努さんは完全に芸能界から離れたことがわかります。
現在の年齢と推測される生活
1972年3月生まれの辰巳努さんは、現在52歳前後になっているはずです。現在、辰巳努さんは一般人として暮らしておられるので、火垂るの墓が放送されたときだけ思い出して、あとはそうっとしておいた方が良いのかもしれませんねという声もあります。
辰巳努が語った清太への思い
当時のインタビューで、辰巳努さんは清太というキャラクターについて興味深いコメントを残しています。
映画パンフレットでのコメント
映画のパンフレットには、このようなコメントを出したようです。「もっと口がうまければ、楽に生きていけたんやないかと思いますね」「(生活が)大変になっていくんやから、もっと素直にあやまったりできたら、うまいこと生きられたのに、と思います」。
金曜ロードショー放送時のコメント
金曜ロードショーで初めて放送されたときは、このようなコメントをしています。「自分は清太のような生き方はしたくないと思いますね」。
「清太は家を飛び出してしまって馬鹿だ、僕だったらおばさんと折り合いをつけてでも家に置いてもらう方を選ぶ」と話していて、さすが現代っ子はしっかりしてると想ったという評価もありました。
火垂るの墓における関西弁の重要性
辰巳努さんが清太役に選ばれた大きな理由の一つが、自然な関西弁でした。この点について詳しく解説します。
作品における関西弁の意味
火垂るの墓は神戸・西宮を舞台とした作品であり、登場人物たちが話す関西弁は作品の重要な要素の一つです。辰巳努さんの生まれながらの関西弁は、清太というキャラクターに自然な生命力を与えました。
高畑監督のこだわり
高畑勲監督は、できる限り関西出身の役者を起用することにこだわりました。これは単なる方言の問題ではなく、関西の文化や感情表現を正確に表現するための重要な選択でした。
節子役の白石綾乃との共通点
清太役の辰巳努さんと節子役の白石綾乃さんには、いくつかの共通点があります。
同じ事務所所属の可能性
節子役の白石綾乃さんが芸能活動を引退した理由として、『事務所の倒産』が噂されているのですが、白石綾乃さんも部長刑事の出演を最後に芸能界から姿を消しているので、やはり2人は同じ事務所だった可能性が高そうですね。
現在の状況の類似
節子の声優を担当した白石綾乃さんも辰巳努さん同様、連絡先がわからないという点もなんか謎めいていますよね。二人とも同じように芸能界から完全に身を引いている状況です。
SNSや掲示板での辰巳努に関する投稿
インターネット上では、辰巳努さんに関する様々な投稿や議論が見られます。代表的なものをご紹介します。
火垂るの墓、清太さんの声 辰巳努は今どうされていますか?この映画が公開されてから、もう20年以上経つのですね。何度観ても泣けてきます。この声優さんは今、どうされてるのか調べてもあまり情報が出てきませんでした。すごく気になります…。
引用:Yahoo!知恵袋
この投稿に対する回答では、「一般人として生活しており、当時の関係者とも全く連絡を取っていないから、スタッフもお二方の連絡先を知らない」という内容が示されています。
ジブリ映画『火垂るの墓』は、清太役の辰巳努くんが「清太は家を飛び出してしまって馬鹿だ、僕だったらおばさんと折り合いをつけてでも家に置いてもらう方を選ぶ」と話していて、さすが現代っ子はしっかりしてると想った。
このような当時のインタビューコメントが、今でもファンの間で語り継がれています。
辰巳努の演技に対する評価
辰巳努さんの清太役に対する評価は、非常に高いものでした。
自然な演技力
声優としては初挑戦だった辰巳努さんですが、その自然な演技は多くの人々の心を打ちました。関西弁で話す清太の声は、多くの視聴者にとって忘れがたい印象を残しています。
年齢に応じた表現力
16歳という年齢で14歳の清太を演じた辰巳努さんは、年齢が近いことで清太の心情を自然に表現することができました。この年齢の近さが、作品に深いリアリティを与えています。
辰巳努さんの現在についての推測
公式な情報がない中で、辰巳努さんの現在について様々な推測がなされています。
一般人として生活している可能性
辰巳さんは現在46歳なので、結婚して子どももいて幸せに暮らしているかもしれませんね。もしかして息子さんでもいたら、清太と同じくらいの年になっているかもしれませんという推測があります(この記事は2018年時点のものなので、現在は52歳前後)。
芸能界との関わりを避けている可能性
もしかしたら、芸能界とはもう関わりたくないのかもしれませんという見方もあります。完全に連絡先が分からない状況を考えると、意図的に芸能界との接点を断っている可能性が高いでしょう。
まとめ:火垂るの墓の清太を演じた辰巳努の軌跡
火垂るの墓で清太の声を担当した辰巳努さんは、関西出身の元子役俳優として、1980年代を中心に活動していました。16歳という清太に近い年齢と、生まれながらの関西弁により、高畑勲監督に抜擢され、多くの人々の心に残る名演を披露しました。
現在の辰巳努さんについては、1989年の「部長刑事」を最後に芸能界から完全に身を引き、現在は一般人として生活していると推測されます。2012年のブルーレイ発売記念イベントでも連絡が取れなかったことからも、芸能界との接点を意図的に断っている可能性が高いでしょう。
清太と節子の姿はこれからも私たちの心のなかに生き続けるのだと思います。いつまでも忘れることなく大事にしていきたい作品の一つですね。
辰巳努さんの演じた清太の声は、火垂るの墓という名作の中で永遠に生き続けています。現在の彼が幸せに暮らしていることを願いつつ、私たちはその素晴らしい演技を通して、戦争の悲惨さと平和の尊さを学び続けていくことでしょう。

