食材別カロリー

サバ(鯖)のカロリーは高い?低い?糖質などの栄養素を徹底分析

サバ(鯖)のカロリーは高い?低い?糖質などの栄養素を徹底分析 食材別カロリー
サバ(鯖)のカロリーは高い?低い?糖質などの栄養素を徹底分析

サバといえば、青魚の代表格として古くから日本人に愛され続けている魚の一つです。「サバのカロリーって高いの?」「ダイエット中に食べても大丈夫?」と気になる方も多いのではないでしょうか。

実はサバは一見カロリーが高く見えますが、実際にはダイエットや健康維持に非常に効果的な食材なのです。特にDHAやEPAといった必須脂肪酸を豊富に含み、糖質はほぼゼロという優秀な栄養プロフィールを持っています。

今回は、サバのカロリーから詳細な栄養素、ダイエット効果、効果的な食べ方まで、栄養のプロが徹底的に解説します。サバの真の実力を知れば、きっと今日からでも食卓に取り入れたくなるはずです。

サバのカロリーは高い?低い?基本データを徹底解説

まず最初に、気になるサバのカロリーから詳しく見ていきましょう。

サバの種類 カロリー(100gあたり) 特徴
マサバ(生) 211kcal 最も一般的なサバ
ゴマサバ(生) 146kcal 比較的低カロリー
大西洋サバ(生) 326kcal 脂質が最も多い
サバ水煮缶 174kcal 手軽に摂取可能
サバ味噌煮缶 210kcal 調理済みで便利

マサバ100gで約211kcalと、同じ青魚のマグロ(赤身)102kcalやカツオ108kcalに比べてエネルギーは高くなっています。しかし、これは決して「太りやすい」という意味ではありません。

サバが「高カロリーに見える」理由

サバのカロリーが高く感じられる主な理由は、良質な脂質を豊富に含んでいるからです。良質な脂質を含みますが、「魚=ヘルシー」という考えで食べ過ぎると太る原因になることもあるため、適量を守ることが大切です。

しかし、サバの脂質は単なる「太る脂肪」ではありません。後ほど詳しく解説しますが、DHA・EPAという体に良い必須脂肪酸が豊富に含まれており、むしろ代謝を上げてダイエットを支援する効果があります。

サバのダイエット効果は?おすすめ度を詳しく解説

「カロリーが高いのにダイエットに良いの?」と疑問に思う方も多いでしょう。実は、サバは非常にダイエットに適した食材なのです。

ダイエット効果の3つのポイント

  • 代謝アップ効果:EPAとDHAを摂取すると、血流をよくして代謝を上がります。体の代謝が上がると、汗をかきやすくなったり、体温が上がったりしますね。つまり代謝が上がり消費カロリーが増えることで、ダイエット効果につながる
  • 筋肉維持効果:タンパク質が豊富で、筋肉を維持しながら痩せやすい体を作れる
  • 血糖値安定効果:糖質ゼロなので、血糖値の急上昇を防ぎ、脂肪がつきにくい

ダイエット中のサバ摂取おすすめ度:★★★★☆(4.5/5)

なぜこれほど高評価なのか?

  • プラス面:高タンパク質、良質な脂質、糖質ゼロ、代謝向上効果
  • 注意点:カロリーは高めなので適量を守る必要がある
  • 推奨摂取量:1日あたり80g程度を目安に摂取するのがおすすめ、1日100g〜150g(半身程度)を目安にすると効果的

サバの三大栄養素の詳細データ

次に、サバに含まれる三大栄養素(タンパク質・脂質・炭水化物)を詳しく見てみましょう。

栄養素 マサバ100gあたり ゴマサバ100gあたり 大西洋サバ100gあたり
タンパク質 20.6g 23.0g 17.2g
脂質 16.8g 5.1g 26.8g
炭水化物(糖質) 0.3g 0.3g 0.4g

タンパク質:筋肉を作る重要な栄養素

3種のさばには共通してたんぱく質が豊富に含まれています。100g当たりのたんぱく質の含有量は、まさばが20.6g、ごまさばが23.0g、たいせいようさばが17.2gです。

このタンパク質量は驚異的で、鶏胸肉(皮なし)の23gとほぼ同等です。しかも、サバのタンパク質は必須アミノ酸がバランスよく含まれた完全タンパク質なので、筋肉の合成や維持に非常に効果的です。

脂質:注目すべきは「質」の高さ

サバの脂質で最も注目すべきは、その質の高さです。単なる脂肪ではなく、体に必要不可欠な必須脂肪酸が豊富に含まれています。

特に大西洋サバは脂質が26.8gと高いですが、大西洋サバは、他の2種よりも大きく、脂が非常にのっています。カロリーが気になる方は、食べる量に気をつけましょうという点に注意が必要です。

炭水化物(糖質):驚きの低糖質食材

マサバとゴマサバの糖質は、100gあたり0.3gと同じです。大西洋サバも100gあたり0.4gと、大きな差はありませんでした。鯖の糖質は非常に低いです。

この糖質量の少なさは、低糖質ダイエットを実践している方にとって非常に魅力的です。いずれの状態でも鯖はカロリーが高めですが、糖質がほぼゼロなので低糖質ダイエットにも最適なのです。

サバの詳細栄養素と健康効果

サバの真価は、微量栄養素にあります。特に注目すべきはDHA・EPAの含有量です。

栄養素 マサバ100gあたり ゴマサバ100gあたり 大西洋サバ100gあたり 主な効果
DHA 970mg 830mg 2600mg 脳機能向上、認知症予防
EPA 690mg 230mg 1800mg 血液サラサラ、動脈硬化予防
ビタミンD 5.1μg 骨の健康、免疫力向上
ビタミンB12 13.0μg 造血作用、神経機能維持
鉄分 1.1mg 1.2mg 1.4mg 貧血予防

DHA(ドコサヘキサエン酸)の驚くべき効果

DHAは脳の神経細胞や網膜の構成成分であり、記憶力や学習能力の維持、認知症予防に役立つ可能性があると言われています。

一方DHAは、アレルギーや高血圧、動脈硬化などの予防や改善の他、脂肪燃焼を促進する効果も期待されています。また、脳の神経細胞の情報伝達をスムーズにするはたらきにより、記憶力や言語能力などの認知機能や行動能力を向上させるともいわれています。

特に大西洋サバのDHA含有量2600mgは圧倒的で、これは厚生労働省が推奨するn-3系脂肪酸の1日摂取目標量を一度に満たせる量です。

EPA(エイコサペンタエン酸)の生活習慣病予防効果

EPAは、血液の粘度を下げ、血栓形成を防ぐ効果があります。これにより、動脈硬化や心筋梗塞などの予防に繋がります。

EPAは不飽和脂肪酸の一種であり、血液をサラサラにする働きがあるといわれている。また、悪玉コレステロールを減らし善玉コレステロールを増やす、血中の中性脂肪を減らすといった効果があるといわれています。

その他の重要な栄養素

ビタミンD:いつまでも健康で過ごすために欠かせないのが歯と骨の健康ですね。歯や骨というともちろん大切なのはカルシウムですが、その吸収を助けるのがビタミンD。さばに多く含まれています。

ビタミンB12:造血作用があり、悪性貧血の予防に効果的です。また、神経系の正常な働きにも不可欠な栄養素です。

サバのカロリー・栄養に関するQ&A

Q1: サバ缶と生サバ、栄養価はどちらが高い?

A: 生のさばとさば缶(水煮)に含まれる主な栄養素を比較すると、エネルギー、脂質、ビタミンB群は少ないですが、たんぱく質、鉄分、ビタミンD、DHA、EPAは多いのが特徴です。

サバ缶の方がタンパク質、鉄分、ビタミンD、DHA、EPAが多いという驚きの結果です。これは、さばに含まれるDHAやEPAは血中の悪玉コレステロールや中性脂肪を減らすことで生活習慣病予防に役立ちます。さらにさばは缶詰に加工してもDHAやEPAが減少しないことが魅力!だからです。

Q2: ダイエット中、1日にどのくらい食べても良い?

A: サバは、1日あたり80g程度を目安に摂取するのがおすすめです。食べ過ぎると、カロリーや脂質の過剰摂取になる可能性があります。

また、サバ缶は確かに塩焼きや味噌煮よりもカロリーを抑えられますが、1日1缶までを目安に食べましょうという点にも注意が必要です。

Q3: サバを食べるベストなタイミングは?

A: サバを朝に摂取することで、DHA・EPAの働きで1日を通して代謝が高まり、脂肪が燃えやすい体になります。

朝食にサバを取り入れることで、1日中代謝の高い状態をキープできるのです。

Q4: 糖質制限中でも食べられる?

A: サバは糖質制限中に最適な食材です。鯖の糖質は非常に低いです。肉類や魚介類の糖質は基本的に低く、鯖も低糖質な食材として優秀です。

Q5: アレルギーやプリン体は大丈夫?

A: 注意が必要な点もあります。アレルギー: サバはアレルギーを起こしやすい食品の一つです。サバを食べて、じんましん、呼吸困難、腹痛などの症状が出た場合は、すぐに医療機関を受診してください。プリン体: サバはプリン体を多く含む食品です。痛風の方は、食べ過ぎに注意が必要です。

Q6: 新鮮なサバの見分け方は?

A: 鯖を選ぶときは、身の張り具合を確かめるのがポイント。ぶよぶよしていると鮮度が落ちており、身が固く締まっていると鮮度がいい証拠だ。加えて、切り口が柔らかくなっていないかどうかも確かめるといいでしょう。

また、鮮度の良いおいしいさばは、目が真っ黒で大きく全体的に太っていてハリがあるのが特徴です。

サバのカロリーを消費するための運動時間

サバ100g(約211kcal)を消費するために必要な運動時間を、様々な運動で計算してみました。体重60kgの人を基準としています。

運動の種類 運動強度(METs) 必要時間(分) 特徴
ウォーキング(普通) 3.0 約112分 最も手軽で継続しやすい
ウォーキング(早歩き) 4.0 約84分 会話できる程度の速度
ジョギング(軽い) 6.0 約56分 息が少し弾む程度
ランニング(中程度) 8.0 約42分 しっかり息が弾む
サイクリング(普通) 6.8 約49分 膝への負担が少ない
水泳(クロール) 8.0 約42分 全身運動で効率的
筋力トレーニング 6.0 約56分 筋肉量アップも期待

効率的なカロリー消費のコツ

1. 組み合わせ運動がおすすめ

  • ウォーキング30分 + 筋力トレーニング20分
  • ジョギング20分 + ヨガ30分

2. 日常生活での消費を意識

  • 階段を使う(7.0METs)
  • 家事を積極的に行う(掃除:3.0METs、料理:2.5METs)
  • 通勤時に一駅歩く

3. 運動のタイミング

サバを食べた後2-3時間後の運動が効果的です。DHA・EPAの代謝促進効果と運動の脂肪燃焼効果が相乗効果を発揮します。

まとめ:サバを上手に活用して健康的な食生活を

この記事を通して、サバの真の価値について詳しく解説してきました。最後に、重要なポイントをまとめておきましょう。

サバの栄養的価値の要点

  • カロリーは211kcal(100gあたり)と高めだが、質の高い栄養素が豊富
  • 糖質はわずか0.3gで、低糖質食材として優秀
  • DHA・EPAの含有量は魚類トップクラス
  • 完全タンパク質を20.6g含有

ダイエット・健康効果

鯖はカロリーが高めだが、脂肪燃焼を促すDHA・EPAを含むためダイエット向き。タンパク質が豊富で、筋肉を維持しながら痩せやすい体を作れる。糖質ゼロなので、血糖値の急上昇を防ぎ、脂肪がつきにくいという特徴があります。

効果的な摂取方法

  • 摂取量:1日80-150g程度を目安に
  • タイミング:朝食での摂取が代謝アップに効果的
  • 調理法:サバの水煮缶は、塩分が控えめで、調理の手間なく取り入れやすいのでおすすめ
  • 継続性:サバ缶は、塩焼きや味噌煮などの鯖よりも、DHAとEPAが豊富に含まれています。サバ缶はお安く手に入れられる商品も多く、食べ方も簡単なのでおすすめです

今日から始める「サバ生活」

サバは、カロリーの数値だけでは測れない優秀な健康食品です。特に現代人に不足しがちなオメガ3脂肪酸を手軽に摂取できる貴重な食材として、積極的に食生活に取り入れることをおすすめします。

サバ缶なら保存も利き、忙しい現代人でも無理なく継続できます。週に2-3回、サバを食べる習慣を作ることで、健康的な体作りと美味しい食事の両方を手に入れることができるでしょう。

ただし、アレルギーやプリン体に注意が必要な方もいらっしゃいます。不安な場合は医師や管理栄養士に相談の上、適量を守って楽しいサバライフを始めてみてください。

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