もちもちとした食感で人気のベーグル。近年、ヘルシーなパンとして注目を集めていますが、実際のカロリーや栄養素はどうなのでしょうか?今回は、ベーグルのカロリーから糖質、各種栄養素まで詳しく分析し、ダイエット中の効果的な食べ方についても解説します。
ベーグルのカロリー解説
基本的なカロリー情報
ベーグルのカロリーは60g(半分)で166kcal、100g換算では276kcalです。一般的なベーグル1個(約90-120g)では、約250-330kcalとなります。
重量 | カロリー |
---|---|
ベーグル半分(60g) | 166kcal |
ベーグル1個(90g) | 約248kcal |
ベーグル1個(100g) | 276kcal |
ベーグル1個(120g) | 約331kcal |
他のパンとのカロリー比較
ベーグルのカロリーを他のパンと比較してみましょう。ベーグルは、クロワッサンやフランスパンより低いものの、食パンやコッペパンと比べるとやや高くなっていることがわかります。
パンの種類(100gあたり) | カロリー |
---|---|
ベーグル | 276kcal |
食パン(角形) | 248kcal |
コッペパン | 259kcal |
フランスパン | 289kcal |
クロワッサン | 406kcal |
ベーグルのダイエット効果とおすすめ度
ダイエットおすすめ度:★★★☆☆
ベーグルはダイエット中に食べても良いパンですが、いくつかの条件があります。プレーンのベーグルであれば脂質は食パンの約半分ですが、チョコレートやキャラメルが入ったものはカロリーや脂質が高くなりますため、選び方が重要です。
ベーグルの主なダイエット効果
1. 低脂質でヘルシー
ベーグルのほとんどの材料は小麦と水。つまり、たまごや牛乳といった脂肪分やコレステロールをほとんど含んでいない特徴があります。
2. 満腹感が得られやすい
ベーグルはおもに小麦と水を使用して作られていることから重みのあるモチモチとした食感があり、噛みごたえがあります。咀嚼回数が増えると満腹中枢が刺激されるため、より少量でも満腹感を得やすくなります。
3. 低GI値で血糖値の上昇が緩やか
ベーグルはGI値が低く血糖値の上昇が緩やかであるため、腹持ちがよく自然と食べすぎを防止できます。ベーグルのGI値は約75で、白米やうどん、ロールパンより低い数値となっており、ベーグルは糖質の吸収速度が遅い食品と言えます。
ダイエット中の注意点
重要な注意点として、ヘルシーなイメージのあるベーグルも1個(120g)324kcalと、カロリーは決して低くないので食べすぎれば太ります。適量を守ることが大切です。
ベーグルの三大栄養素
炭水化物(糖質)
ベーグル60g(半分)の栄養は、炭水化物が多く35.6gでそのうち糖質が34.19gです。100gあたりでは約57gの炭水化物、56.99gの糖質が含まれています。
パンの種類(100gあたり) | 糖質量 |
---|---|
ベーグル | 56.99g |
食パン | 44.4g |
フランスパン | 54.8g |
クロワッサン | 49.6g |
コッペパン | 47.1g |
ベーグルの糖質も、クロワッサンやコッペパンと比較すると、多めであるといえますが、これは小麦粉を主原料としているためです。
たんぱく質
ベーグル60g(半分)には、たんぱく質が5.53g含まれています。100gあたりでは約9.2gのたんぱく質が含まれており、パンとしては標準的な量です。
脂質
ベーグルの最大の特徴は脂質の低さです。ベーグル60g(半分)の脂質は0.71gと非常に低く、100gあたりでも約1.2gしか含まれていません。
パンの種類(100gあたり) | 脂質量 |
---|---|
ベーグル | 1.2g |
食パン | 4.1g |
フランスパン | 1.3g |
クロワッサン | 20.4g |
コッペパン | 3.8g |
食パンやクロワッサン、コッペパンには油脂が使われていますが、ベーグルには使われていませんため、このような低脂質を実現しています。
ベーグルの詳細栄養素
ビタミン類
ビタミン・ミネラルではセレンとモリブデンの成分が多いのがベーグルの特徴です。ブルーベリーのようなドライフルーツの食物繊維やビタミンなど、材料によってはほかの栄養が摂れる場合もあります。
ビタミン | 含有量(100gあたり) | 効果 |
---|---|---|
ビタミンB1 | 0.07mg | 糖質代謝をサポート |
ビタミンB2 | 0.03mg | 脂質・たんぱく質代謝をサポート |
ナイアシン | 0.9mg | エネルギー代謝をサポート |
葉酸 | 16μg | 赤血球生成をサポート |
ミネラル類
ミネラル | 含有量(100gあたり) | 効果 |
---|---|---|
セレン | 29.29μg | 抗酸化作用 |
モリブデン | 19.51μg | 代謝酵素の構成成分 |
鉄 | 0.6mg | 貧血予防 |
カルシウム | 21mg | 骨・歯の健康維持 |
マグネシウム | 18mg | 筋肉・神経機能の維持 |
食物繊維
ベーグル100gあたりには約1.4gの食物繊維が含まれています。ベーグルにはビタミンやミネラル、食物繊維も豊富に含まれているため、低カロリーなトッピングを選んだり、サラダや野菜と一緒に食べるなどの工夫をすれば、健康的な食生活に取り入れることができます。
ベーグルに関するよくある質問Q&A
Q1. ベーグルは本当にダイエットに効果的ですか?
A: ベーグルはダイエット中に食べられますが、食べる種類や量に配慮が必要です。プレーンベーグルを選び、1食あたり1/2個(60g程度)を目安に食べましょう。
Q2. ベーグルと食パンではどちらがダイエット向きですか?
A: 脂質の面ではベーグルが優秀ですが、カロリーと糖質では食パンがやや低めです。ベーグルのカロリーと糖質量はご飯に比べて低く、食パンより高めという特徴があります。
Q3. ベーグルサンドを食べる時の注意点は?
A: 脂質が高い食材や調味料、糖質の高いジャムやチョコクリームなどを避ける、もしくは控えめにするなどの工夫が必要です。また、野菜やたんぱく質を含む食材で、栄養バランスを意識することもポイントです。
Q4. ベーグルを食べる最適なタイミングは?
A: 朝食や昼食での摂取がおすすめです。腹持ちが良いため、間食を減らすことにも役立ちますので、活動的な時間帯に食べるのが効果的です。
Q5. 味付きベーグルはダイエット中でも大丈夫?
A: チョコのベーグル1個(110g)は288kcal、糖質49.5g、クリームチーズのベーグル1個(110g)は317kcal、糖質47.3g、ブルーベリーのベーグル1個(101g)は274kcal、糖質52.9gとなっており、プレーンベーグルより高カロリーです。ダイエット中は控えめにした方が良いでしょう。
Q6. ベーグルと一緒に摂ると良い食材は?
A: 食物繊維を含む野菜と一緒に食べましょう。ベーグルを食べる前に野菜を食べると、食後血糖値の上昇を穏やかにしてくれるのでダイエットには有効です。
Q7. 全粒粉ベーグルの方がダイエット向きですか?
A: はい。全粒粉は強力粉と比較してビタミンB群やミネラルが豊富であり、GI値も低いため積極的に取り入れてみてください。栄養価が高く、血糖値の上昇も緩やかになります。
Q8. ベーグルを食べすぎるとどうなりますか?
A: ベーグルには高いカロリーが含まれているため、正しい食事法を実行しないと、あべこべに体重増加の原因になってしまう可能性があります。適量を守ることが重要です。
ベーグルのカロリーを消費する運動時間
ベーグル1個(約280kcal)のカロリーを消費するために必要な運動時間を、体重60kgの人を基準に計算してみました。
有酸素運動
運動の種類 | 必要時間 | 運動強度 |
---|---|---|
ウォーキング(普通のペース) | 約70分 | 軽い |
ジョギング(軽いペース) | 約35分 | 中程度 |
サイクリング(平地) | 約45分 | 中程度 |
水泳(クロール) | 約25分 | 高い |
エアロビクス | 約40分 | 中程度 |
筋力トレーニング
運動の種類 | 必要時間 | 運動強度 |
---|---|---|
腕立て伏せ | 約50分 | 中程度 |
スクワット | 約45分 | 中程度 |
腹筋運動 | 約60分 | 軽い〜中程度 |
ダンベル運動 | 約40分 | 中程度 |
日常生活動作
活動の種類 | 必要時間 | 運動強度 |
---|---|---|
掃除機をかける | 約80分 | 軽い |
階段の上り下り | 約30分 | 中程度 |
庭仕事 | 約60分 | 軽い〜中程度 |
買い物(歩き) | 約85分 | 軽い |
これらの数値はあくまで目安ですが、ベーグル1個のカロリーを消費するには意外と多くの運動が必要であることがわかります。ダイエット中は食事制限と運動の両方を組み合わせることが効果的です。
効果的なベーグルの食べ方
ダイエット中におすすめの食べ方
1. 野菜と組み合わせる
食物繊維や身体の調子を整えるビタミン、ミネラルなどの栄養素を取り入れ、健康的にダイエットが続けられるよう、サラダやソテーなど単品のおかずとして野菜をベーグルに添えるのもいいですし、ベーグルの具材としても取り入れてみましょう。
2. 温かいスープと一緒に
ベーグルを食べるときは、あたたかいスープもぜひ一緒にいただきたいところ。満足感をアップさせるためには「汁物」の存在は欠かせません。ただし、ダイエット目的でスープを追加するならできるだけ低カロリーなものを選びましょう。
3. プレーンベーグルを選ぶ
ダイエット中に食べるなら、もっともシンプルなプレーンベーグルをセレクトしましょう。味付きベーグルは糖質や脂質が高くなる傾向があるためです。
血糖値を上げにくい食べ方
ベーグルは糖質が多く血糖値を上げやすい食品なので、単品で食べると食後血糖値が急激に上昇します。これを防ぐために:
- 野菜を先に食べる(ベジファースト)
- たんぱく質を含む食材と組み合わせる
- よく噛んでゆっくり食べる
- 無糖の飲み物と一緒に摂る
おすすめの具材
ダイエット中のベーグルサンドにおすすめの具材をご紹介します:
低カロリーでヘルシーな具材
- レタス、トマト、きゅうりなどの生野菜
- 鶏ささみ、ツナ(水煮)などの低脂質たんぱく質
- アボカド(少量)
- チーズ(低脂肪タイプ)
避けたい高カロリー具材
- マヨネーズ(大量)
- バター
- ジャム、チョコクリーム
- ベーコン、サラミなどの加工肉
ベーグルの種類別カロリー比較
市販されている様々なベーグルのカロリーを比較してみましょう:
ベーグルの種類 | 重量 | カロリー | 糖質 |
---|---|---|---|
プレーンベーグル | 90g | 約248kcal | 約51g |
ブルーベリーベーグル | 101g | 274kcal | 52.9g |
チョコベーグル | 110g | 288kcal | 49.5g |
クリームチーズベーグル | 110g | 317kcal | 47.3g |
全粒粉ベーグル | 90g | 約230kcal | 約45g |
このように、ベーグルは味や種類によってカロリーや糖質量が大きく異なります。ダイエット中は全粒粉やプレーンベーグルを選ぶのがおすすめです。
まとめ
ベーグルは決して「低カロリー」なパンではありませんが、低脂質で噛み応えがあり、適量であればダイエット中でも楽しめる食品です。
重要なポイントをまとめると:
- カロリー:100gあたり276kcal(1個約250-330kcal)
- 糖質:100gあたり約57g(やや高め)
- 脂質:100gあたり約1.2g(非常に低い)
- おすすめ摂取量:1食あたり半個(60g程度)
ベーグルは脂質が低いものの、カロリーや糖質は決して低くないことがわかりました。でも、だからと言って「たっぷり食べても太らないパン」ではありません。食べるなら野菜やスープと一緒に、プレーンタイプを選びよく噛んでいただきましょう。
ダイエット中にベーグルを取り入れる際は、量を調整し、野菜や低脂質のたんぱく質と組み合わせることで、栄養バランスを保ちながら満足感のある食事を楽しむことができます。しっかりとした噛みごたえで満足感もあるため、ダイエット中に食べるパンとしては妥当な選択と言えるでしょう。
正しい知識を持って適切に摂取すれば、ベーグルはダイエット生活を豊かにしてくれる心強い味方になってくれるはずです。