サーモンのカロリーは?基本数値と他の魚との比較
サーモン(トラウトサーモン)のカロリーは100gあたり176kcalです。サーモンの刺身5切れ(約75g)では167kcalとなり、100g換算では223kcalとなります。
食品名 | カロリー(100gあたり) | 特徴 |
---|---|---|
トラウトサーモン | 176kcal | お刺身用として人気 |
白鮭 | 124kcal | 最も一般的な鮭 |
紅鮭 | 127kcal | 濃い紅色の身 |
銀鮭 | 188kcal | コクのある味 |
キングサーモン | 200kcal | サーモンの王様 |
トラウトサーモンと銀鮭のカロリーが少し高いことがわかります。これは脂質含有量の違いによるものです。
サーモンのダイエット効果とおすすめ度
ダイエットおすすめ度:★★★★☆(4.5/5)
サーモンは脂質が多いためカロリーが高い食品ですが、EPAやDHAといった成分が含まれるうえ、高たんぱく低糖質という特徴があります。
ダイエットに効果的な理由:
- 高タンパク質:代謝アップの効果が期待でき、筋肉量を増やして痩せやすい体づくりにおすすめ
- 極低糖質:100gあたり糖質は0.2gと極めて低い
- 良質な脂質:n-3系不飽和脂肪酸であるDHA・EPAが豊富
- 満腹感:水分を多く含んでいるため、満腹感を感じることができます
食べ過ぎはカロリーの過剰摂取になる可能性がありますが、サーモンにはエネルギー代謝を助けるビタミンB1も含まれているので、少量であればダイエットに適した食品と言えます。
サーモンの糖質量と血糖値への影響
サーモンの糖質は100gあたり0.2gと極めて低い数値です。
サーモンの種類 | 糖質(100gあたり) | 血糖値への影響 |
---|---|---|
トラウトサーモン | 0.2g | ほぼ影響なし |
白鮭 | 0.1g | ほぼ影響なし |
紅鮭 | 0.1g | ほぼ影響なし |
銀鮭 | 0.3g | ほぼ影響なし |
アトランティックサーモンは低GI値の食材であり、血糖値の急激な上昇を抑えることができます。糖質制限ダイエットや血糖値管理が必要な方にも適した食材です。
サーモンの三大栄養素
サーモンの刺身75g(5切れ程度)の栄養は、たんぱく質が多く14.7g、脂質が12.75g、炭水化物が0.08gです。
栄養素 | 含有量(100gあたり) | カロリー | 特徴 |
---|---|---|---|
たんぱく質 | 21.4g | 85.6kcal | 必須アミノ酸をバランスよく含有 |
脂質 | 12.8g | 115.2kcal | オメガ3脂肪酸が豊富 |
炭水化物 | 0.2g | 0.8kcal | ほぼ糖質なし |
たんぱく質の質が優秀
サケのタンパク質のアミノ酸スコアはすべて100点満点です。また、消化吸収率も99%であることから、良質のタンパク質と言えます。
たんぱく質は筋肉や骨、血液、皮膚、髪の生成に不可欠な栄養素です。体の正常な機能を維持するために必要なホルモンや酵素、抗体の生成にもたんぱく質が必要です。
サーモンの詳細栄養素
★注目のオメガ3脂肪酸
サーモンには、多価飽和脂肪酸であるEPA(エイコサペンタエン酸)とDHA(ドコサヘキサエン酸)が含まれます。
オメガ3脂肪酸 | 含有量(100gあたり) | 主な効果 |
---|---|---|
EPA | 250mg | 血流改善、炎症抑制 |
DHA | 610mg | 脳機能維持、視力保護 |
合計 | 860mg | 生活習慣病予防 |
EPAは、体内の血液のめぐりをスムーズにし、動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞を予防するという働きがあることで知られています。
DHAは、脳や網膜などの神経系に含まれている栄養素で神経細胞を活性化させ記憶力や学習能力を向上に役立つことで知られています。
★ビタミン類
サーモン100gあたりのビタミンB群は、ビタミンB1が0.17mg、ビタミンB2が0.10mg、ビタミンB6が0.45mg、ビタミンB12が5.2μg含まれています。
ビタミン | 含有量(100gあたり) | 1日推奨量に対する割合 | 主な効果 |
---|---|---|---|
ビタミンD | 10.6μg | 125% | カルシウム吸収促進 |
ビタミンB12 | 5.2μg | 217% | 造血作用、神経機能維持 |
ビタミンB6 | 0.45mg | 35% | たんぱく質代謝 |
ビタミンB1 | 0.17mg | 14% | 糖質代謝 |
ビタミンB2 | 0.10mg | 8% | 脂質代謝 |
ビタミンDはカルシウムの吸収に影響します。カルシウムを十分摂っていても、不足すると骨が作られにくくなります。
★ミネラル類
ミネラル | 含有量(100gあたり) | 主な効果 |
---|---|---|
カリウム | 390mg | 血圧調整、むくみ解消 |
リン | 240mg | 骨・歯の形成 |
セレン | 36μg | 抗酸化作用 |
マグネシウム | 28mg | 酵素の活性化 |
亜鉛 | 0.6mg | 免疫機能向上 |
サーモンには100gあたり390mgのカリウムが含まれています。カリウムには体内の余分な水分を体外に排出しやすくしてくれる働きがある為、浮腫みの改善にも最適です。
★美容成分アスタキサンチン
サーモンの身の赤い色素「アスタキサンチン」は強力な抗酸化作用を持つ成分で、エイジングケアの強い味方で若々しい身体作りに役立ちます。
その効果は、にんじんなどに含まれる優れた栄養素「ベータカロテンの10倍」とも言われるほどです。
サーモンのカロリーと栄養に関するQ&A
Q1: サーモンは毎日食べても大丈夫?
A: サーモンには、大人だけでなく、子どもの成長にも大切な栄養素が多く含まれているので、年齢に関係なくおすすめの食品です。ただし、1日100gを目安とし、食べ過ぎには注意しましょう。
Q2: サーモンと鮭の栄養の違いは?
A: 日本の魚売り場では、一般的に【鮭は加熱調理用】、【サーモンは生食が可能】というように使い分けられています。栄養的には大きな違いはありませんが、生食用のサーモンの方が脂質含有量が高い傾向があります。
Q3: サーモンのオメガ3脂肪酸を効率よく摂取する方法は?
A: DHAやEPAは酸化や熱に弱いため、お刺身やお寿司、カルパッチョなど生で食べるのがおすすめです。もし加熱する場合は、ホイル焼きやスープ、鍋など、サーモンから出た汁も一緒に食べられるようにしましょう。
Q4: 妊娠中でもサーモンは食べられる?
A: 生食用のサーモンは養殖で管理されているため、妊娠中でも適量であれば問題ありません。ただし、オメガ3脂肪酸のEPAやDHAは、脂肪が多い魚(たとえば、サケ、マグロ、マス)や甲殻類・貝類に含まれていますが、水銀の心配もあるため、医師に相談することをお勧めします。
Q5: サーモンはダイエット中に向いている?
A: サーモン(鮭)は高タンパク質で比較的安価で、筋肉合成に重要となるカロリーも十分に含んでいるためバルクアップ筋トレとの相性が抜群の魚です。また、それほど高カロリーでもないので、食べ過ぎにだけ気をつければ、ダイエット系トレーニングのタンパク質補給食品としても優秀です。
Q6: サーモンの脂質は太りやすい?
A: 鮭/サーモンに多く含まれているn-3系不飽和脂肪酸であるDHA・EPAが豊富に含まれています。肉などに多く含まれている飽和脂肪酸を、このn-3系・n-6系多価不飽和脂肪酸に置き換えることで、生活習慣病の重症化予防に効果があるといわれています。
Q7: 冷凍サーモンと生サーモンの栄養の違いは?
A: 冷凍による栄養素の大幅な損失はありませんが、DHAやEPAは熱で酸化しやすいという性質があるため、必須脂肪酸を効率的に摂取するならサーモンは生で食べるほうがいいです。
Q8: サーモンはいつ食べるのが効果的?
A: 現段階の研究においてはとくにEPAやDHAは朝に摂取すると体内に吸収される量が多いとの研究もあります。活動量が増える昼の時間帯に食べるのがおすすめです。
サーモンのカロリーを消費する運動時間
サーモンの刺身5切れ程度75gのカロリー「167kcal」を消費するのに必要な有酸素運動の時間を様々な運動で計算してみましょう。
運動の種類 | 強度(METs) | 167kcal消費に必要な時間 | 運動の特徴 |
---|---|---|---|
ランニング(8km/h) | 8.3 | 約20分 | 最も効率的 |
水泳(クロール) | 8.0 | 約21分 | 全身運動 |
サイクリング | 7.5 | 約22分 | 膝に優しい |
筋力トレーニング | 6.0 | 約28分 | 基礎代謝向上 |
ウォーキング(早歩き) | 4.3 | 約39分 | 初心者向け |
ヨガ | 2.5 | 約67分 | リラックス効果 |
※体重60kgの場合の計算例
消費カロリー(kcal)= METs × 体重(kg)× 運動時間(時間)の公式を使用しています。
効率よくカロリーを消費するポイント:
- 有酸素運動:20分以上継続すると脂肪燃焼効果が高まる
- 筋力トレーニング:筋トレそのものでエネルギー消費するだけでなく、筋肉をつけることで基礎代謝アップ
- 日常生活の活動:いつもエレベーター・エスカレーターを利用するシーンでは階段に変えてみませんか
ダイエットのためには続けることが一番大切なことです。低負荷であっても、運動時間を少しずつ長くしてみましょう。
まとめ:サーモンは栄養価の高い優秀食材
サーモンは100gあたり176kcalと決して低カロリーではありませんが、その栄養価の高さは他の食材と比べても抜群です。
サーモンの栄養的メリット:
- 高品質たんぱく質:アミノ酸スコア100、消化吸収率99%
- 良質な脂質:EPA・DHAなどのオメガ3脂肪酸が豊富
- 極低糖質:糖質制限ダイエットに最適
- 豊富なビタミン・ミネラル:特にビタミンD、B12が突出
- 美容成分:アスタキサンチンによる抗酸化作用
健康作りのためにも、肉ばかりの主菜ではなく、DHA・EPAが豊富な鮭/サーモンを献立に取り入れてみてはいかがでしょうか。
サーモンは健康効果や美容効果が期待できる栄養価の高い食品です。適量を守って、バランスの取れた食事の一部として取り入れることで、健康的なダイエットや美容効果を期待できる優秀な食材といえるでしょう。
生食でオメガ3脂肪酸を効率よく摂取するか、加熱調理で汁ごと楽しむかは、お好みとシーンに合わせて選択してください。毎日の健康維持に、ぜひサーモンを活用してみてくださいね。