バターのカロリー徹底分析
バターは非常に高カロリーな食品として知られており、100g換算では700kcalと、日常的に摂取する食品の中でも特に高いカロリーを持っています。
基本的なカロリー情報
分量 | 重量 | カロリー |
---|---|---|
大さじ1 | 12g | 84kcal |
小さじ1 | 4g | 28kcal |
100g | 100g | 700kcal |
バターのカロリーは12g(大さじ1)で84kcalとなっており、日常的な使用量でも相当なカロリーを摂取することになります。
無塩バターとの比較
無塩バターのカロリーは12g(大さじ1)で86kcal、100g換算では720kcalと、有塩バターと比べてわずかに高いカロリーを持っています。
種類 | 100gあたりのカロリー | 大さじ1あたりのカロリー |
---|---|---|
有塩バター | 700kcal | 84kcal |
無塩バター | 720kcal | 86kcal |
他の油脂類との比較
バター(有塩)は100gあたり700kcal、マーガリン(有塩)は100gあたり715kcalと、マーガリンとほぼ同等のカロリーを持っています。
トースト2枚にバターを10g塗ったとしても、カロリーは74.5kcalほど。これは、同量のオリーブ油、ごま油、サラダ油など他の油脂類と比べて低い数値と言えます。
バターのダイエット効果とおすすめ度
ダイエット中の摂取について
バターは高カロリーであるため、ダイエット中は注意が必要です。しかし、完全に避ける必要はありません。
バターに含まれる動物性脂質は、人や動物にとって重要なエネルギー源となる栄養です。活力いっぱいの毎日を過ごすためにも、「バターを食べると太りそうで心配」という先入観にとらわれず、上手に食事に取り入れていきましょう。
ダイエット効果の可能性
バターには酪酸と呼ばれている脂肪酸が含まれているのですが、これが健康にいいと言われる大きなポイントとなっています。とくに酪酸は数ある脂肪酸の中でもとりわけ脂肪の分解を促進する作用が強いと言われています。
バターの油脂は、主にパルミチン酸やステアリン酸など中鎖脂肪酸に近い油脂で構成されています。中鎖脂肪酸は体内で素早く分解され、エネルギーに変わるため、脂肪がつきにくい特徴があります。
摂取量の目安
食べるのなら多くても1日大さじ1までを目安にしましょう。これは約12gで84kcalに相当します。
ダイエット中でも1日大さじ1程度なら問題ない範囲と言えるでしょう。
バターの三大栄養素
脂質
バターは約80%が脂質だとされています。これは食用油脂の中でもっとも消化がよく、吸収率はなんと95%です。
栄養素 | 100gあたり | 大さじ1(12g)あたり |
---|---|---|
脂質 | 81.0g | 9.72g |
たんぱく質 | 0.6g | 0.07g |
炭水化物 | 0.2g | 0.02g |
糖質
バター100gあたりの糖質の量は0.2gと、極めて低い糖質量を持っています。
バター(有塩)は100gあたり700kcal、糖質0.6gとカロリーは非常に高く、糖質はほとんど含まれていません。
たんぱく質
バター12g(大さじ1)の栄養は、脂質が多く9.72g、たんぱく質が0.07gと、たんぱく質の含有量は非常に少ないです。
バターの詳細な栄養素
脂溶性ビタミン
バターは脂溶性ビタミンの宝庫として知られており、特に以下のビタミンが豊富に含まれています。
ビタミン | 100gあたり | 大さじ1(12g)あたり | 主な効果 |
---|---|---|---|
ビタミンA | 520μg | 62.4μg | 視力保護、皮膚・粘膜の健康維持 |
ビタミンD | 0.6μg | 0.07μg | カルシウムの吸収促進、骨の健康 |
ビタミンE | 1.5mg | 0.18mg | 抗酸化作用、老化防止 |
ビタミンK | 17μg | 2.04μg | 血液凝固、骨の健康維持 |
ビタミンAの特徴
脂溶性ビタミンであるビタミンAは、天然油脂中では最高の含有率です。バターにはレチノール(ビタミンA1)とβ-カロテンが含まれています。バターの黄色はβ-カロテンの色で、牛の餌となる牧草に含まれています。
ビタミンAは目の機能、皮膚や粘膜の健康を保つために必要なビタミンです。粘膜のダメージを回復する効果や免疫力を高める効果があります。
その他のビタミン・ミネラル
栄養素 | 100gあたり | 主な効果 |
---|---|---|
ビタミンB1 | 0.01mg | エネルギー代謝 |
ビタミンB2 | 0.03mg | 細胞の再生、成長促進 |
ビタミンB12 | 0.1μg | 造血機能、神経機能の維持 |
カルシウム | 15mg | 骨・歯の健康 |
リン | 15mg | 骨・歯の形成 |
ナトリウム | 750mg | 体内の水分バランス調整 |
バターのカロリーや栄養についてのよくある質問
Q1: バターはダイエット中に食べても大丈夫ですか?
A1: 適量であれば問題ありません。1日大さじ1程度(約12g、84kcal)を目安に摂取しましょう。バターには酪酸と呼ばれている脂肪酸が含まれており、脂肪の分解を促進する作用が強いとされています。
Q2: バターとマーガリンはどちらが低カロリーですか?
A2: バター(有塩)は100gあたり700kcal、マーガリン(有塩)は100gあたり715kcalと、わずかにバターの方が低カロリーです。
Q3: バターのコレステロール値は高いですか?
A3: バター100gあたりのコレステロール量は約210mg。食パンにバターを塗る場合、使用するバターは5~10g程度なのでコレステロール量は10.5~21mgです。一般的な使用量では心配する必要はありません。
Q4: バターに含まれる糖質量は?
A4: バター100gあたりの糖質の量は0.2gと、極めて低い糖質量です。糖質制限ダイエット中でも摂取しやすい食品です。
Q5: バターはどのような栄養効果がありますか?
A5: ビタミンAは、成長に欠かせない大切な栄養素で、肌や膜を健康に保ち、細菌に対する抵抗力を強めます。また、バターに含まれるビタミンEには細胞の酸化を防ぎ、体の老化を防ぐ働きがあります。
Q6: バターを食べすぎるとどうなりますか?
A6: バターは油分と水分が多く、摂り過ぎると体を冷やします。また、カロリーが高くコレステロールや中性脂肪を増やすため、摂り過ぎには注意しましょう。
Q7: バターの消化吸収は良いですか?
A7: バターは食用油脂の中でもっとも消化がよく、吸収率はなんと95%!このことから、バターは胃腸の弱い方やお年寄りにもおすすめできる食品とされています。
Q8: バターの種類によってカロリーは変わりますか?
A8: 有塩バターは大さじ1あたり84kcal、無塩バターは大さじ1あたり86kcal、発酵バター(有塩)は大さじ1あたり86kcalとわずかな差があります。
Q9: バターのビタミンAは何から来ているのですか?
A9: バターの黄色はβ-カロテンを含んでいるため。牛が食べる青草に含まれているカロテンが、牛のミルクを通じてバターに含まれています。
Q10: バターを使った料理でカロリーを抑える方法はありますか?
A10: バターを使用する際はいきなり強火にはかけず、弱火~中火で溶かすのがベストです。少量でも風味が出るため、使用量を測って調理することが重要です。
バターのカロリーを消費するために必要な運動時間
バター大さじ1(12g、84kcal)を消費するために必要な運動時間を、体重別に詳しく解説します。
体重50kgの場合
運動種類 | METs値 | 必要時間 |
---|---|---|
散歩(普通の速度) | 2.5 | 約64分 |
ウォーキング(時速4km) | 3.0 | 約53分 |
早歩き(時速6km) | 5.0 | 約32分 |
ジョギング(時速6.4km) | 6.0 | 約27分 |
ランニング(時速8km) | 8.0 | 約20分 |
水泳(クロール) | 10.0 | 約16分 |
サイクリング(時速20km) | 8.0 | 約20分 |
体重60kgの場合
運動種類 | METs値 | 必要時間 |
---|---|---|
散歩(普通の速度) | 2.5 | 約53分 |
ウォーキング(時速4km) | 3.0 | 約44分 |
早歩き(時速6km) | 5.0 | 約27分 |
ジョギング(時速6.4km) | 6.0 | 約22分 |
ランニング(時速8km) | 8.0 | 約17分 |
水泳(クロール) | 10.0 | 約13分 |
サイクリング(時速20km) | 8.0 | 約17分 |
体重70kgの場合
運動種類 | METs値 | 必要時間 |
---|---|---|
散歩(普通の速度) | 2.5 | 約46分 |
ウォーキング(時速4km) | 3.0 | 約38分 |
早歩き(時速6km) | 5.0 | 約23分 |
ジョギング(時速6.4km) | 6.0 | 約19分 |
ランニング(時速8km) | 8.0 | 約14分 |
水泳(クロール) | 10.0 | 約11分 |
サイクリング(時速20km) | 8.0 | 約14分 |
消費カロリーの計算式
消費カロリー(kcal)=METs×体重(kg)×運動時間(h)×1.05
この計算式を使って、自分の体重と運動強度に応じた消費カロリーを計算できます。
効率的な運動の選び方
ウォーキングは歩行速度によっても、運動強度が異なります。普通の速度(時速4km)で歩く時は3METs、早歩き(時速6km)の時は5METs。
早歩きを意識するだけで、消費カロリーを約1.7倍に増やすことができます。
日常生活での運動の取り入れ方
通勤や通学時に一駅多く歩いたり自転車を使ったりする、エレベーターやエスカレーターに乗らず階段を使うといった工夫で、カロリー消費を増やすことができます。
まとめ
バターは100gあたり700kcalという高カロリー食品ですが、同時に豊富な栄養素を含む優秀な食材でもあります。特にビタミンAの含有量は天然油脂中最高レベルで、美容と健康に重要な役割を果たします。
バターはカロリーが高い点は気になりますが、油脂の中で最も消化がよいという点や、ビタミンが豊富に含まれていたり添加物が入っていなかったりと健康面で有益な一面もあります。
ダイエット中でも1日大さじ1程度(84kcal)なら問題なく摂取できるレベルですので、適量を守って上手に食事に取り入れることが大切です。
バターのカロリーを消費するには、体重60kgの人なら早歩きで約27分、ランニングなら約17分の運動が必要です。日常生活に運動を取り入れることで、バターの豊富な栄養素を活かしながら健康的な食生活を送ることができるでしょう。
バターは単なる高カロリー食品ではなく、必要な栄養素を効率よく摂取できる貴重な食材として、適切に活用していきましょう。