長期的な資産形成のために、投資信託の定期的な積立購入が有効な手段の1つです。最近では、クレジットカードを利用した投資信託の積立購入が注目されており、ポイント還元などのメリットがあります。本ブログでは、新NISAにおけるクレカ投信積立の仕組みや魅力、ポイント還元率が高い証券会社とクレカの組み合わせ、注意点などを詳しく解説していきます。投資の知識を深めたい方は、ぜひご一読ください。
1. 新NISAでクレカ投信積立におけるポイント還元とは
新NISAでは、投資信託の積立てにクレジットカードを利用することでポイントを得ることができます。これが「クレカ投信積立」と呼ばれるものです。クレジットカードを使わずに電子マネーを利用する場合でもポイントを付与するサービスが出てきているため、利用者層の拡大につながる可能性があります。
クレカ投信積立の最大の魅力は、積立金額に応じてポイントがもらえることです。ただし、各証券会社のポイント還元ルールは多様であり、「どこが一番お得なのか分かりにくい…」と感じる方も多いようです。そこで新NISAナビでは、各社のポイント還元ルールを徹底調査し、月5万円または10万円の積立てによってもらえるポイント還元額を割り出してランキング化しています。
具体的なポイント還元率については、証券会社によって異なります。たとえば、マネックス証券の場合、2023年10月以降にNISA口座を開設した方は最大2.2%のポイント還元率を得ることができます。また、2023年9月までに口座を開設した方は最大1.5%のポイント還元率を得ることができます。
さらに、投資信託の積立てによってもらえる通常のポイント還元とは別に、期間中は追加でポイントを付与するサービスもあります。たとえば、マネックス証券の場合、50,000円までは1.1%のポイント還元率が適用され、50,001円から70,000円までは1.6%、70,001円から100,000円までは2%のポイント還元率が適用されます。
クレカ投信積立をすることで効率的にポイントを貯めることができるため、新NISAのつみたて投資枠で長期的な運用を行えば、ポイントを効率よく貯めることができます。例えば、楽天カードや三井住友カード(NL)を利用すると、0.5%のポイントが付与されます。さらに、投資信託を一定額保有することでさらにポイントを貯めることができる「投信マイレージ」というサービスもあります。
クレカ投信積立は、口座決済にはないメリットがあります。具体的には、ポイントが効率よく貯まること、入金の手間がないこと、自動で決済されて運用が楽になることです。
【クレカ投信積立のメリット】
– 効率よくポイントが貯まる
– 入金の手間がない
– 自動で決済されて運用が楽
以上が新NISAでクレカ投信積立におけるポイント還元の概要です。次に、ポイント還元率が高い証券会社とクレカの組み合わせについて詳しく解説します。
2. クレカ投信積立のメリット
クレカ投信積立には以下のようなメリットがあります。
2.1 高いポイントの還元率
クレジットカードを利用して投信積立をすると、投資金額に応じてポイントが還元されます。楽天証券では、楽天カードを使って投信積立をすると、積立額に対して0.5~最大1%の楽天ポイントが還元されます。また、楽天キャッシュを使った場合も、0.5%のポイントが還元されます。これにより、投資をするだけでポイントが貯まり、利用範囲も広いため、お得感があります。
2.2 毎月確実に積立買付ができる
クレカ投信積立では、証券口座の預り金を気にする必要がありません。通常の証券口座では、残高が不足している場合、自動で積立買付が行われないことがあります。しかし、クレジットカードを利用することで、口座の残高を気にすることなく毎月確実に積立買付ができます。また、クレカ積立では入金する手間もなく、運用を続けやすいという利便性もあります。
2.3 新NISAにも対応している
新NISA(旧つみたてNISA)は、投資信託を積立できる個人型確定拠出年金です。楽天証券のクレカ投信積立では、新NISAにも対応しています。新NISAでは、月10万円までの投資が可能であり、クレジットカードでの決済ができることで、投資をさらに便利に活用することができます。成長投資枠でもクレカ積立ができますが、投信積立のみ対象のつみたて投資枠の利用をおすすめします。
2.4 ポイントを積立買付に利用できる
クレジットカードで貯めた楽天ポイントは、楽天証券で再び投信積立や株式の購入費用に充てることができます。他のネット証券では、スポット買付のみで使用できる場合が多いですが、楽天証券では積立買付にも利用することができます。また、利用するポイントの上限を決めることもできるため、楽天ポイントを使いながら投信積立をすることも可能です。
以上がクレカ投信積立のメリットです。ポイントの還元率が高かったり、毎月確実に積立買付ができたり、新NISAにも対応していたりと、投資をさらに便利に活用することができます。また、楽天証券ではポイントを積立買付に利用することができるため、購入費用を抑えながら投資を行うことも可能です。
3. ポイント還元率が高い証券会社とクレカの組み合わせ
クレカ投信積立の魅力の1つは、ポイント還元率が高い証券会社とクレジットカードを組み合わせて利用できることです。以下に、ポイント還元率が高い証券会社とクレジットカードの組み合わせを紹介します。
– 楽天証券×楽天カード:
- ポイント還元率:2022年までは1%(特定の投資信託は0.2%)
- メリット:楽天証券と楽天カードを組み合わせることで、投資信託の積立金額の1%がポイントとして貯まります。楽天カードは年会費無料で、ポイントは楽天グループのサービスで利用することができます。
- デメリット:2022年に一部の投資信託のポイント還元率が0.2%に改悪されました。
– SBI証券×三井住友カード:
- ポイント還元率:最大5%(三井住友カードプラチナプリファード)
- メリット:SBI証券と三井住友カードを組み合わせることで、最大5%のポイント還元率を受けることができます。三井住友カードで貯まるポイントはVポイントです。2024年春にはTポイントと統合予定で、使い勝手が向上する予定です。
- デメリット:三井住友カードプラチナプリファードは高い年会費(3.3万円)が必要です。年会費無料の三井住友カードでは還元率は0.5%となります。
– その他のクレジットカード:
- タカシマヤカード、東急カード、UCSカード、アプラスカード、大丸松坂屋カードなどがあります。
- カードごとに異なるポイント還元率や特典がありますが、クレカ積立での投資はできない場合がほとんどです。
- カードの年会費やポイントの使い道などを考慮して、自分に合ったクレジットカードを選ぶことが重要です。
ポイント還元率が高い証券会社とクレジットカードの組み合わせを選ぶことで、投資信託の積立金額に応じて効率的にポイントを貯めることができます。また、ポイントの使い道についても自分のニーズに合わせて選ぶことが重要です。
4. クレカ投信積立のデメリット
クレジットカードを利用した投信積立にはいくつかのデメリットがあります。以下にそのデメリットを詳しく説明します。
4.1 積立日を選べない
クレジットカードを利用した場合、積立日の選択肢が制限されます。通常の積立投資では自由に積立日を選ぶことができるのに対し、クレカ積立では引き落としは「毎月」のみで行われます。細かく設定したい場合には不向きです。自分で積立日を選びたい方には、クレカ積立は適していないかもしれません。
4.2 積立金額に上限がある
クレカ積立では、積立金額に上限が設定されています。例えば、SBI証券や楽天証券では上限が月5万円です。年間の投資枠がある場合には、上限額を考慮して積立計画を立てる必要があります。
4.3 買付日を選べない
通常の積立投資では特定の日に買付をしたい場合や相場の状況に応じて購入したい場合に自由に選択できますが、クレカ積立では毎月1回の決まった日に投資が行われるため、自由な買付日を選ぶことはできません。相場の状況に合わせて購入したい方には、クレカ積立は向いていないかもしれません。
これらがクレカ投信積立のデメリットです。デメリットを理解した上で、クレジットカードを利用した投信積立を検討する際には注意が必要です。
5. クレカ投信積立の注意点
クレカ投信積立を行う際には、以下の注意点を押さえておくことが重要です。
他社の方がポイント付与率が高い場合
クレカ投信積立では、ポイントの付与率は証券会社とクレジットカードの組み合わせによって異なります。他の証券会社の方がポイント付与率が高い場合もありますので、新たに証券口座を開設する際には、ポイント付与率を比較して最もお得な組み合わせを選ぶようにしましょう。
ポイント付与率が変更される可能性がある
ポイント付与率は、証券会社によって変更されることがあります。例えば、楽天証券では2022年にポイント付与率が改悪されましたが、2023年6月には再度改善されました。そのため、ポイント付与率が変更される可能性も考慮して証券会社を選ぶことが重要です。
カード利用額に応じた特典が受け取れない
クレカ積立では、クレジットカードの利用額に応じて特典が受け取れる場合がありますが、クレカ投信積立では特典が受けられない場合もあります。例えば、三井住友カードのボーナスポイント特典は、クレカ積立の利用額が対象外となっています。そのため、クレカ積立では通常のポイント相当しか受け取れないこともありますので、注意が必要です。
クレジットカードの年会費に注意
クレジットカードには、種類やランクによって年会費がかかるものがあります。例えば、楽天プレミアムカードや三井住友カード プラチナプリファードなどは、年会費が高額です。クレカ投信積立だけに使う場合は、年会費がかかるカードを選ぶ価値があるかどうか考える必要があります。
これらが、クレカ投信積立における注意点です。これらのポイントを押さえて、よりお得なクレカ投信積立を実践しましょう。
まとめ
クレカ投信積立には様々なメリットがある一方で、デメリットやいくつかの注意点もあることがわかりました。ポイント還元率の比較や、クレジットカードの年会費などを慎重に検討し、自分にとってより有利な証券会社とクレジットカードの組み合わせを見つけることが重要です。また、ポイント付与率の変更にも注意を払い、常に最適な設定を維持していく必要があります。クレカ投信積立を活用することで、効率的にポイントを貯めながら長期的な資産形成に励むことができるでしょう。
よくある質問
クレカ投信積立のおすすめの組み合わせは?
証券会社とクレジットカードのおすすめの組み合わせは、楽天証券と楽天カード、SBI証券と三井住友カードプラチナプリファードなどが高ポイント還元率で有名です。それぞれメリットがあるため、自身のニーズに合わせて選ぶことが重要です。
クレカ投信積立にはデメリットはないの?
クレカ投信積立にはいくつかデメリットがあります。積立日を選べない、積立金額に上限がある、買付日を選べないなど、自由度が低いことが挙げられます。これらを理解した上で、自身のニーズに合っているかを考える必要があります。
ポイント付与率は変更される可能性があるの?
はい、ポイント付与率は証券会社によって変更される可能性があります。例えば楽天証券では2022年にポイント付与率が改悪されましたが、その後再度改善されました。ポイント付与率の変更にも注意を払う必要があります。
クレカの年会費に気をつける必要があるの?
はい、クレジットカードの種類やランクによって年会費がかかるものがあります。例えば楽天プレミアムカードや三井住友カードプラチナプリファードなどは年会費が高額です。クレカ投信積立だけに使う場合は、年会費がかかるカードを選ぶ価値があるかどうか検討する必要があります。