
2026年3月21日、BTSのカムバック公演がソウルの光化門広場で開催された後、約400人のARMY(BTSのファン)が紫色の手袋をつけて広場を清掃する姿が話題になりました。「公演前よりもきれいに」という言葉とともにSNSで拡散されたこの光景を見て、多くの人が疑問に思ったことでしょう。「なぜARMYは清掃活動をするの?」「いつから始まったの?」と。
実は、ARMYによる清掃活動は今回が初めてではありません。世界中のBTS公演会場で、何年も前から続けられてきた「伝統」とも言える文化なんです。この記事では、ARMY清掃活動の歴史、なぜこの文化が生まれたのか、そしてどのように世界中に広がっていったのかを詳しく解説していきます。
ARMYの清掃活動とは?光化門公演で何が起きたのか
まずは今回の光化門公演での清掃活動の様子を詳しく見ていきましょう。
公演当日の清掃活動の規模と内容
2026年3月21日、BTSの完全体復帰公演「BTS THE COMEBACK LIVE : ARIRANG」が光化門広場で開催されました。軍服務を終えた7人が揃うこの歴史的な公演には、多くのファンが駆けつけました。
公演終了後、SNSを通じて集まった約400人のARMYが自発的に清掃活動を開始しました。彼らはトレードマークとも言える紫色の手袋(BTSのイメージカラーであるパープルにちなんで)を着用し、トングやゴミ袋を手に広場を隅々まで清掃したのです。
清掃範囲は光化門広場だけでなく、シチョン駅やクァンファムン駅周辺まで及びました。参加者の多くはカカオトークのグループチャットで事前に情報を共有し、組織的に動いていたとされています。
ソウル市の準備と予想を超えた結果
実は、ソウル市もこの公演に向けて大規模な準備をしていました。約40トンのゴミが発生すると予測し、400個のゴミ箱と300人の清掃員を配置。さらにゴミ収集車24台、道路清掃車24台を投入し、翌22日午前6時までに清掃を完了する計画を立てていました。
しかし、ARMYの自発的な清掃活動により、現場は予想以上にきれいに保たれました。ソウル市の関係者も、この成熟したファン文化に驚きと感謝の意を示したと言われています。
多国籍なファンが参加した理由
この清掃活動には、韓国のファンだけでなく、日本、アメリカ、フランス、タイなど世界中から駆けつけたファンが参加しました。
取材に応じた日本人ファン(44歳、ファン歴10年)は「BTSとソウルに恩返しがしたかった」と語っています。海外から来たファンにとって、ソウルはBTSゆかりの地。その街をきれいにすることは、BTSへの感謝を示す行為でもあるのです。
ARMY清掃活動の歴史〜いつから始まったのか
では、ARMYの清掃活動はいつ、どのようにして始まったのでしょうか。この文化の歴史を辿ってみましょう。
初期の清掃活動〜自然発生的な動き
ARMYによる清掃活動は、組織的に始まったわけではありません。2010年代中頃、BTSのコンサートやイベント後に、一部のファンが「自分たちが出したゴミは自分たちで片付けよう」と声をかけ合ったことが始まりだったとされています。
当初は数人、数十人規模の小さな活動でしたが、SNSでその様子が共有されるようになると、「自分も参加したい」というファンが増えていきました。特にTwitterやInstagramでの拡散が、この文化を広める大きな役割を果たしました。
2017-2018年〜世界ツアーとともに広がる文化
BTSが世界的な人気を獲得し、ワールドツアーを行うようになった2017年から2018年にかけて、清掃活動も国際的な広がりを見せました。
アメリカ、ヨーロッパ、アジア各国でのコンサート後に、現地のARMYが清掃活動を行う姿が報告されるようになりました。言語や文化は違っても、「会場をきれいにする」という行動で繋がるARMYの姿は、多くのメディアでも取り上げられました。
この時期から、清掃活動は単なる「片付け」ではなく、「ARMYとしてのアイデンティティを示す行為」という意味を持つようになったと考えられます。
2019-2020年〜組織化と定着
2019年から2020年にかけて、清掃活動はより組織化されていきました。各国のARMYコミュニティが清掃用具を事前に準備したり、SNSで集合場所や時間を告知したりするようになったのです。
また、この時期には「Purple Ribbon(紫のリボン)」プロジェクトなど、環境保護や社会貢献を目的としたARMY主導の活動も増えていきました。清掃活動は、こうした社会貢献活動の一環としても位置づけられるようになりました。
軍服務期間中も続いた活動
2022年からメンバーが順次軍服務に入り、グループとしての活動が制限される期間がありました。しかし、この期間中もARMYの清掃活動は続きました。
BTSの公式イベントが少なくなった分、ファンミーティングやポップアップストアなど、小規模なイベント後にも清掃活動が行われるようになりました。むしろ、メンバーがいない間も「ARMYとしての誇り」を保ち続けたいという思いが、活動を支えたとも言えます。
なぜARMYは清掃活動をするのか〜5つの理由
ここからは、なぜARMYが清掃活動を続けるのか、その背景にある理由を深く掘り下げていきましょう。
理由1:BTSの教えと価値観の実践
BTSは楽曲やスピーチの中で、「自分を愛すること」「他者を尊重すること」「社会に良い影響を与えること」というメッセージを一貫して発信してきました。
代表曲「Love Yourself」シリーズでは自己愛の大切さを、国連でのスピーチでは若者が声を上げることの重要性を語っています。ARMYにとって清掃活動は、こうしたBTSの価値観を実際の行動で示す方法なのです。
「BTSが教えてくれたことを、行動で示したい」という思いが、多くのARMYの原動力になっています。
理由2:地域社会への感謝と敬意
大規模なコンサートやイベントは、開催地の住民や自治体に少なからず影響を与えます。騒音、交通渋滞、ゴミの増加など、必ずしもポジティブな影響ばかりではありません。
ARMYの清掃活動には、「私たちのために会場を提供してくれた地域への感謝」という意味が込められています。特に海外から訪れるファンにとって、現地の街をきれいにすることは、「お邪魔させていただいた」という謙虚な姿勢の表れでもあります。
光化門公演に参加した日本人ファンの「ソウルに恩返しがしたかった」という言葉は、まさにこの精神を表しています。
理由3:「成熟したファン文化」の証明
残念ながら、一部のファン文化は「熱狂的すぎる」「迷惑行為をする」というネガティブなイメージを持たれることがあります。ARMYも例外ではなく、過去には過剰な行動が批判されたこともありました。
清掃活動は、「ARMYは成熟したファンコミュニティである」ことを示す行為でもあります。ただ応援するだけでなく、社会的責任を果たし、周囲への配慮ができることを行動で証明しているのです。
この姿勢は、BTSのイメージを守ることにもつながります。「BTSのファンはマナーが良い」という評価は、グループの活動をサポートする上でも重要な要素です。
理由4:グローバルコミュニティとしての連帯感
ARMYは世界中に散らばっていますが、清掃活動という共通の行動を通じて、国境を越えた連帯感を育んでいます。
言語が通じなくても、一緒にゴミを拾うという行為でコミュニケーションが生まれます。紫色の手袋をつけた見知らぬ人同士が、同じ目的のために協力する。この体験は、ARMYとしてのアイデンティティを強化し、コミュニティの絆を深めます。
光化門公演では、日本、アメリカ、フランス、タイなど多国籍のファンが協力して清掃を行いました。この光景自体が、「音楽が国境を越えて人々を繋ぐ」というBTSのメッセージを体現していると言えるでしょう。
理由5:環境意識とSDGsへの関心
近年、若い世代を中心に環境問題への関心が高まっています。ARMYの多くは10代から30代で、気候変動やプラスチック問題に敏感な世代です。
清掃活動は、単に「ゴミを拾う」だけでなく、「環境を守る」という大きな意識にも繋がっています。実際、一部のARMYコミュニティでは、清掃活動と並行してリサイクルの促進や、使い捨てプラスチックの削減を呼びかける活動も行っています。
BTSの国連でのスピーチやSDGs(持続可能な開発目標)への貢献も、ファンの環境意識を高める要因になっていると考えられます。
世界中のARMY清掃活動事例
ARMYの清掃活動は韓国だけでなく、世界中で行われています。いくつかの印象的な事例を紹介しましょう。
アメリカ〜スタジアムツアーでの大規模清掃
BTSがアメリカの大型スタジアムでコンサートを行った際、数千人規模のファンが清掃活動に参加した事例があります。
特にロサンゼルスのローズボウル・スタジアムやニューヨークのシティフィールドでの公演後には、ARMYが組織的に清掃を行い、スタジアム関係者から感謝されたと報告されています。
アメリカのARMYは、清掃用具を事前に準備し、SNSで集合場所を告知するなど、高度に組織化された活動を展開しています。
ヨーロッパ〜文化の違いを超えた協力
ヨーロッパでも、ロンドン、パリ、ベルリンなどでの公演後に清掃活動が報告されています。
興味深いのは、ヨーロッパでは公共スペースの清掃に対する文化的な考え方が国によって異なるにもかかわらず、ARMYの清掃活動が広く受け入れられたことです。これは、「ファンによる自発的な社会貢献」という行為が、文化の違いを超えて理解されることを示しています。
アジア各国〜現地コミュニティとの協働
日本、タイ、フィリピン、インドネシアなどアジア各国でも、ARMYの清掃活動は活発です。
特に日本では、東京ドームや京セラドームでの公演後に、数百人規模の清掃活動が定期的に行われています。日本のARMYは、現地の清掃ボランティア団体と協力したり、地域住民に挨拶をしながら活動したりするなど、丁寧な配慮が特徴とされています。
タイでは、清掃活動に加えて植樹活動を行うARMYコミュニティもあり、より広い環境保護活動へと発展しています。
オンラインイベントでも続いた精神
パンデミック期間中、BTSのイベントはオンライン開催が主となりましたが、ARMYの清掃精神は途絶えませんでした。
各地のARMYは、オンラインイベントの日に合わせて、自分たちの住む地域で清掃活動を行い、その様子をSNSでシェアしました。「物理的に集まれなくても、同じ思いで行動できる」というメッセージは、世界中のARMYに勇気を与えました。
清掃活動がもたらす社会的影響
ARMYの清掃活動は、単にゴミを拾うだけでなく、より大きな社会的影響を生み出しています。
他のファンコミュニティへの波及効果
ARMYの清掃活動は、他のK-POPグループやアーティストのファンコミュニティにも影響を与えています。
現在では、BLACKPINK、SEVENTEEN、Stray Kidsなど、他のグループのファンも公演後の清掃活動を行うようになっています。「ファンが会場をきれいにする」という文化は、K-POPファンコミュニティ全体に広がりつつあるのです。
さらに、K-POP以外のアーティストのファンコミュニティでも、同様の活動が見られるようになってきました。ARMYが始めた文化が、音楽ファン全体の意識を変えつつあると言えるでしょう。
メディアの注目と評価
ARMYの清掃活動は、韓国国内だけでなく、海外メディアでも頻繁に取り上げられています。
特に、「若者の社会貢献」「ファン文化の進化」という文脈で、ポジティブに報道されることが多いです。光化門公演後の清掃活動も、AFP通信やYahoo!ニュースなど、主要メディアで報じられました。
こうした報道は、BTSとARMYの良いイメージを広めるだけでなく、若者のボランティア活動全般への関心を高める効果もあると考えられます。
自治体や企業との協力関係
一部の地域では、ARMYの清掃活動が自治体や企業と協力関係を築くきっかけになっています。
ソウル市が光化門公演でARMYの自発的な活動を事前に予測していたように、行政側もARMYの存在を認識し、協力体制を整えるようになっています。清掃用具の提供、ゴミ箱の増設、活動のサポートなど、具体的な協力例も増えています。
また、環境保護団体がARMYコミュニティと連携して、より大規模な清掃キャンペーンを展開する事例もあります。
若者の社会参加のモデルケース
ARMYの清掃活動は、「若者がエンターテインメントを通じて社会参加する」新しいモデルケースとしても注目されています。
従来、若者の社会貢献活動というと、学校や企業が主導するものが多く、自発的な活動は限られていました。しかし、ARMYは自分たちの好きなアーティストへの愛を原動力に、組織的な社会貢献活動を展開しています。
この形は、「楽しみながら社会に貢献する」という新しい参加の形を示しており、他の分野でも応用可能なモデルとして研究対象になっています。
光化門公演での清掃活動の特別な意味
今回の光化門公演での清掃活動には、特別な意味がいくつかありました。
完全体復帰を祝う「恩返し」
この公演は、メンバー全員が軍服務を終えて完全体として復帰する記念すべきイベントでした。約2年間待ち続けたARMYにとって、この日は特別な意味を持っていました。
清掃活動には、「待っていた間の感謝」「BTSへの愛」「完全体復帰を祝う気持ち」が込められていたと考えられます。多くの参加者が「恩返し」という言葉を使っていたのは、この感謝の気持ちの表れでしょう。
光化門という場所の象徴性
光化門広場は、韓国の歴史と文化の中心地であり、民主化運動の舞台にもなった象徴的な場所です。
BTSがこの場所で初の単独公演を行ったこと自体が歴史的な意味を持ちますが、ARMYがその場所を大切に扱い、きれいにして帰ったことは、韓国社会に対する敬意を示す行為でもありました。
海外ファンが多く参加したことも、「韓国の文化と歴史を尊重する」というメッセージになったと言えるでしょう。
Netflix生中継による世界への発信
この公演はNetflixで生中継され、世界中のファンが視聴しました。そして、公演後の清掃活動の様子もSNSを通じて世界中に拡散されました。
つまり、この清掃活動は世界中のARMYに「私たちもこうありたい」という思いを抱かせ、今後の活動のモチベーションにもなったと考えられます。光化門での活動は、グローバルなARMYコミュニティにとっての新しい「お手本」になったのです。
清掃活動の実際の手順とノウハウ
ここからは、ARMYが実際にどのように清掃活動を組織し、実行しているのか、具体的な方法を見ていきましょう。
事前準備〜SNSでの呼びかけと組織化
多くの場合、清掃活動はTwitterやInstagram、カカオトークなどのSNSで呼びかけられます。
光化門公演の場合、カカオトークのグループチャットで事前に情報が共有されていました。集合時間、集合場所、必要な持ち物、清掃エリアの分担などが話し合われ、当日スムーズに活動できるよう準備されていたのです。
参加は完全に自発的で、無理強いされることはありません。「参加できる人が、できる範囲で」という柔軟な姿勢が、多くの人の参加を促しています。
準備物〜紫の手袋とその意味
ARMYの清掃活動のシンボルとも言えるのが、紫色の手袋です。
紫(パープル)はBTSのイメージカラーであり、メンバーのVが作った造語「보라해(ボラヘ=紫するよ)」から来ています。「보라해」は「I purple you」と英訳され、「愛してる」以上の深い愛情を表す言葉として使われています。
紫の手袋をつけることは、「BTSへの愛を持って清掃活動をしている」というメッセージになり、同時にARMY同士を視覚的に識別する役割も果たしています。
その他の準備物としては、トング(火バサミ)、ゴミ袋、ウェットティッシュなどが一般的です。これらは各自が持参する場合もあれば、主催者が用意する場合もあります。
活動中の注意点〜安全と効率
清掃活動中は、安全が最優先されます。
交通量の多い場所では車に注意し、危険な場所には近づかないようにします。また、鋭利なゴミや不衛生なゴミは無理に拾わず、専門の清掃員に任せることも大切です。
効率的に清掃するため、エリアを分担することも一般的です。光化門公演では、シチョン駅周辺、クァンファムン駅周辺、広場など、エリアごとにグループが分かれて活動しました。
また、活動時間は通常1〜2時間程度で、無理のない範囲で行われます。「楽しく、無理なく」が基本姿勢です。
活動後〜SNSでのシェアと記録
清掃活動が終わると、多くの参加者がその様子をSNSでシェアします。
ビフォー・アフターの写真、拾ったゴミの量、参加者の感想などが投稿され、参加できなかったARMYにも活動の様子が伝わります。これが次回の活動への参加を促す好循環を生んでいます。
また、活動を記録として残すことで、ARMYの清掃文化の歴史を保存する意味もあります。数年後に振り返ったとき、「あの時も清掃活動をしたね」と思い出を共有できるのです。
批判や課題〜完璧ではない現実も
ARMYの清掃活動は多くの称賛を受けていますが、批判や課題もあることを正直に見ていきましょう。
「自己満足」「パフォーマンス」という批判
一部からは、「清掃活動はSNSで注目を集めるためのパフォーマンスに過ぎない」という批判もあります。
確かに、SNSでの拡散が活動の原動力になっている側面は否定できません。しかし、動機が何であれ、実際に街がきれいになり、地域社会に貢献しているのは事実です。
「善い行いは、動機よりも結果で評価されるべき」という考え方もあります。完璧な純粋性を求めすぎると、かえって行動が萎縮してしまう可能性もあるでしょう。
参加できないファンへの配慮
清掃活動が「良いこと」として強調されすぎると、参加できないファンが疎外感を感じる可能性があります。
遠方に住んでいる、仕事や学校がある、体調が悪いなど、参加できない理由は様々です。「参加しないと良いARMYではない」という雰囲気が生まれないよう、コミュニティ内での配慮が必要です。
実際、多くのARMYコミュニティでは「参加は自由、できる人ができることを」というメッセージを発信し、プレッシャーにならないよう注意しています。
組織化の難しさと責任問題
自発的な活動であるがゆえに、組織化や責任の所在が曖昧になる問題もあります。
例えば、活動中に怪我をした場合の責任は誰が負うのか、拾ったゴミの処理は誰が責任を持つのかなど、明確なルールがない場合もあります。
今後、活動がさらに大規模化・組織化していく場合、こうした課題にどう対応するかが重要になってくるでしょう。
ARMYの清掃活動が示す未来のファン文化
最後に、ARMYの清掃活動が示す、未来のファン文化の可能性について考えてみましょう。
エンターテインメントと社会貢献の融合
ARMYの清掃活動は、「エンターテインメントを楽しむこと」と「社会に貢献すること」が矛盾しないことを示しています。
むしろ、好きなアーティストへの愛が社会貢献の原動力になり、社会貢献がファンコミュニティの絆を強める、という好循環が生まれています。
この形は、今後のファン文化のあり方に大きな影響を与える可能性があります。「ファンである」ことが、単なる消費行動ではなく、社会参加の一形態になり得るのです。
グローバルな協力と文化交流
ARMYの清掃活動は、国境を越えたファンコミュニティの協力モデルにもなっています。
異なる言語、文化、価値観を持つ人々が、「BTSへの愛」と「社会への貢献」という共通の目的で集まり、協力する。この経験は、参加者に異文化理解や国際協力の大切さを教えてくれます。
グローバル化が進む現代社会において、こうした草の根の国際交流は非常に価値があると言えるでしょう。
持続可能な活動への発展
現在の清掃活動は、公演やイベント後の一時的なものが中心ですが、今後はより持続的な活動へと発展する可能性があります。
実際、一部のARMYコミュニティでは、定期的な清掃活動、環境教育、リサイクル推進など、継続的な環境保護活動を展開しています。
BTSが活動を休止したり、いつか解散したりしても、ARMYの社会貢献活動が形を変えて続いていく可能性は十分にあるでしょう。
他分野への応用可能性
ARMYの清掃活動モデルは、音楽以外の分野でも応用可能です。
スポーツファン、映画ファン、ゲームファンなど、様々なコミュニティが同様の社会貢献活動を展開できます。実際、一部のサッカーファンコミュニティなどでは、同様の活動が始まっています。
「好きなもの」を通じて社会に貢献するという形は、今後の市民活動の新しいモデルになる可能性を秘めています。
まとめ:ARMYの清掃活動が教えてくれること
BTSの光化門公演後に行われた400人規模の清掃活動は、決して突然始まったものではありません。2010年代中頃から自然発生的に始まり、世界中に広がり、今では「ARMYの文化」として定着した活動なのです。
この活動の背景には、BTSが発信し続けてきた「自己愛」「他者への尊重」「社会への良い影響」というメッセージがあります。ARMYは、BTSの音楽や言葉から学んだことを、具体的な行動で示しているのです。
清掃活動は、地域社会への感謝、成熟したファン文化の証明、グローバルコミュニティとしての連帯、環境意識の表れなど、多層的な意味を持っています。そして何より、「好きなアーティストへの愛」が原動力になっているからこそ、楽しく、持続的に続けられているのです。
完璧ではありません。批判や課題もあります。しかし、ARMYの清掃活動は、エンターテインメントと社会貢献が融合した新しいファン文化のあり方を示しています。
この活動は、「ファンである」ことが単なる消費行動ではなく、社会参加の一形態になり得ることを証明しています。好きなものを通じて世界と繋がり、社会に貢献する。これは、未来のコミュニティのあり方を示唆しているのかもしれません。
紫色の手袋をつけて街をきれいにするARMYの姿は、「音楽が人を変え、人が世界を変える」というBTSのメッセージの、最も美しい実践例なのです。