
『それスノ』BTS完コピダンス対決が大きな話題に
TBSの人気バラエティ番組『それSnow Manにやらせて下さい』(通称『それスノ')で放送されたBTSのV(テテ)とJung Kook(ジョングク)が登場した回が、大きな話題となっています。特に「ダンスノ完コピレボリューション」という企画でSnow Manのラウールさんが披露したJung Kookのソロ曲「Standing Next to You」の完コピパフォーマンスをめぐって、称賛と批判が入り混じる複雑な反響を呼んでいます。
この記事では、番組内で実際にどんな企画が行われたのか、完コピダンス対決の詳細な内容、そしてなぜ論争が起きたのかまで、徹底的に解説していきます。BTSファンの方もSnow Manファンの方も、そして両方が好きな方も、この出来事の全体像を理解できる内容になっています。
『それスノ』BTS回の基本情報と放送内容
番組概要と放送日程
『それSnow Manにやらせて下さい』は、Snow Manのメンバーが様々な企画に挑戦するTBSのバラエティ番組です。BTSのV&Jung Kookが登場した回は、2024年12月20日に3時間スペシャルとして放送され、その後2025年3月28日にも再編集版が放送されました。
この回では、韓国ロケが敢行され、BTSメンバーとSnow Manが直接対面するという夢のコラボレーションが実現しました。日韓を代表するトップアーティスト同士の共演ということで、放送前から大きな期待が寄せられていました。
番組の主な企画内容
この回では、いくつかの注目企画が用意されていました。まず、BTSの新曲の日本初パフォーマンスが披露されました。さらに、V&Jung KookとSnow Manメンバーによる「スタッフなしガチトーク」という企画も実施され、アーティスト同士の率直な交流が見られました。
そして最大の目玉企画が「ダンスノ完コピレボリューション」という、アーティストの楽曲のダンスを完全にコピーして披露するという対決企画でした。この企画では、嵐、EXILE、BTSなど様々なアーティストの楽曲、合計約40曲が対象となり、第2回グランプリとして開催されました。
韓国ロケの特別感
今回の企画の特別なポイントは、完コピダンス対決が韓国で初開催されたことです。通常はスタジオで行われる企画を、わざわざ韓国まで行って実施したことで、BTSメンバーのホームグラウンドでの対決という特別な雰囲気が生まれました。
また、この企画には韓国のアーティストHANAも審査員として参加し、国際色豊かな内容となりました。K-POPの本場である韓国で、日本のアイドルグループがK-POPの完コピに挑戦するという構図は、非常に挑戦的で興味深い試みだったと言えます。
ラウールの「Standing Next to You」完コピの詳細
「Standing Next to You」という楽曲について
「Standing Next to You」は、BTSのJung Kookが2023年にリリースしたソロ曲で、彼のソロアルバム「GOLDEN」のリード曲の一つです。マイケル・ジャクソンを彷彿とさせるファンキーでダイナミックなダンスポップナンバーで、Jung Kookの卓越したボーカル力とダンススキルが存分に発揮される楽曲として知られています。
この曲の振り付けは非常に複雑で、激しい動きと細かいステップが組み合わさっており、プロのダンサーでも完璧に踊るのは容易ではないとされています。Jung Kook本人は、この曲を生歌で歌いながら激しいダンスをこなすという、高度なパフォーマンスを披露していることでも有名です。
ラウールのパフォーマンス内容
Snow Manのラウールさんは、この難易度の高い「Standing Next to You」の完コピに挑戦しました。ラウールさんは身長190cmという恵まれた体格と、Snow Manの中でも特に優れたダンススキルを持つメンバーとして知られています。
番組内での彼のパフォーマンスは、振り付けの細部まで忠実に再現しており、Jung Kookの動きの特徴やニュアンスまで研究した跡が見られるものでした。その完成度の高さから、審査の結果、ラウールさんのパフォーマンスは第1位を獲得しました。
完コピの難易度と評価ポイント
完コピダンス対決では、単に振り付けを覚えるだけでなく、オリジナルアーティストの「らしさ」をどれだけ表現できるかが重要な評価ポイントとなります。Jung Kookの場合、力強さの中にある滑らかさ、キレのある動きと流れるような移動のバランスなど、独特のダンススタイルがあります。
ラウールさんのパフォーマンスは、これらの要素を高いレベルで再現していたことが評価されました。特に、Jung Kook特有の体の使い方や、細かい手の動きまで研究していた点が、審査員から高く評価されたとされています。
審査員コメントが炎上した理由
ケント・モリの発言内容
完コピダンス対決の審査員を務めたダンサーのケント・モリさんは、ラウールさんのパフォーマンスを評価する際に「本人の隣で踊ったら一個間違えたら勝っちゃう」というコメントをしました。これは、ラウールさんの完コピの完成度を称賛する意図での発言だったと考えられます。
ケント・モリさんは、ラウールさんの技術力と再現度の高さを強調するために、「本人(Jung Kook)と比較しても遜色ない、むしろ間違えたら勝ってしまうほどのレベル」という最大限の賛辞を送ったと解釈できます。
BTSファンからの批判の論点
しかし、この発言はBTSファン(ARMY)から強い批判を受けることになりました。批判の主な論点は以下の通りです。
まず、Jung Kookは「Standing Next to You」を生歌で歌いながら激しいダンスをこなしているという点です。一方、完コピダンスではダンスのみに集中できるため、比較の前提が公平ではないという指摘がありました。歌いながら踊ることの難しさは、ダンスだけを踊ることとは比較にならないほど高度な技術を要します。
次に、「間違えたら勝っちゃう」という表現が、Jung Kookのパフォーマンスを軽視しているように聞こえたという点です。世界的なアーティストであるJung Kookが「間違える」前提で話すこと自体が失礼だという意見が多く見られました。
さらに、完コピはあくまで「真似」であり、オリジナルを創造したアーティストと同列に語ること自体が不適切だという批判もありました。Jung Kookはこの曲の振り付けを自ら考案し、楽曲全体の表現を作り上げた創造者であるのに対し、完コピはその成果物を再現しているに過ぎないという主張です。
「失礼」「侮辱」という反応の背景
SNS上では「ジョングク失礼すぎる」「侮辱だ」という強い言葉での批判が拡散しました。この強い反応の背景には、BTSメンバーへの深い尊敬と愛情があります。
BTSファンにとって、メンバーのパフォーマンスは単なるダンスではなく、長年の努力と情熱の結晶です。特にJung Kookは、デビュー当時から卓越したパフォーマンス力で知られ、その技術を磨き続けてきたアーティストです。そのため、彼のパフォーマンスを軽く扱うような発言に対して、敏感に反応したと考えられます。
再編集版放送での論争再燃
2025年3月28日の再放送の影響
2024年12月20日の初回放送時にも論争はありましたが、2025年3月28日に再編集版が放送されたことで、再び議論が活発化しました。再編集版では、初回放送の内容が改めて多くの視聴者の目に触れることとなり、当時この話題を知らなかった人々も議論に参加するようになりました。
再放送によって、改めてこの問題について考える機会が生まれ、SNS上では賛否両論の意見が交わされることになりました。時間が経ったことで、冷静な分析や多角的な視点からの意見も増えていきました。
ファン間の対立構造
この論争は、残念ながらSnow ManファンとBTSファンの間に対立を生む結果となりました。Snow Manファンからは「ラウールの努力と技術を正当に評価すべき」「審査員のコメントは賛辞であって侮辱ではない」という意見が出ました。
一方、BTSファンからは「オリジナルアーティストへのリスペクトが足りない」「比較の仕方が不適切」という意見が続きました。両ファンダムとも、それぞれが応援するアーティストを守りたいという思いからの発言であり、どちらも間違いではありません。
しかし、一部では過激な発言や、アーティスト本人ではなくファン同士の感情的な対立に発展するケースも見られました。「ラウール下げ」と呼ばれる、ラウールさん個人を不当に批判する動きも一部で発生し、問題が複雑化しました。
視聴者の困惑の声
ファン以外の一般視聴者からは、困惑の声も多く上がりました。「両方のアーティストとも素晴らしいのに、なぜ対立する必要があるのか」「番組の企画自体は良かったのに残念」という意見が見られました。
また、「審査員のコメントの意図は賛辞だったと思うが、言葉選びが難しかった」という冷静な分析や、「完コピ企画自体の設計に問題があったのでは」という番組制作側への疑問も提起されました。
番組企画の構造的な課題
「完コピダンス対決」というフォーマットの問題点
今回の論争を通じて、「完コピダンス対決」という企画フォーマット自体が抱える構造的な課題が浮き彫りになりました。完コピという行為は、オリジナルアーティストの作品を尊重し、その素晴らしさを広める意味では価値のある活動です。
しかし、それを「対決」という競争的な枠組みで行い、さらにオリジナルアーティスト本人が目の前にいる状況で「本人と比較」するような評価をすることには、慎重さが必要だったかもしれません。
特に、生歌とダンスを両立しているオリジナルパフォーマンスと、ダンスのみの完コピを同列に語ることの妥当性については、番組制作側もより配慮が必要だったと考えられます。
過去にも指摘された「忖度」問題
実は、『それスノ』の完コピダンス対決では、過去にも公平性について疑問の声が上がっていました。過去の回では、Snow Manの目黒蓮さんがMVPに選出された際、「番組の看板グループだから忖度があるのでは」という指摘がありました。
今回のラウールさんの1位獲得についても、純粋に実力での評価なのか、それとも番組の構造上、出演者であるSnow Manメンバーが優遇される傾向があるのか、という疑問が一部で提起されました。
ただし、これはあくまで一部の視聴者の意見であり、ラウールさんの実力と努力は多くの人が認めるところです。問題は、そのような疑念を招きやすい企画構造にあるとも言えます。
審査基準の明確化の必要性
完コピダンス対決の審査基準がより明確であれば、今回のような論争は避けられた可能性があります。「完コピ度」「表現力」「技術力」など、何を基準に評価しているのかをより具体的に視聴者に伝えることで、評価の妥当性が理解されやすくなるでしょう。
また、オリジナルアーティストとの比較ではなく、あくまで「完コピ」という枠組みの中での評価であることを、より明確に位置づける必要があったかもしれません。
ラウール本人の反応とSNS投稿
復習動画の投稿
論争が起きた後、ラウールさん本人はSNSで「Standing Next to You」の練習動画や復習動画を投稿しました。この投稿からは、ラウールさんがこの完コピに真剣に取り組み、Jung Kookへのリスペクトを持って練習していたことが伝わってきます。
動画では、細部まで丁寧に振り付けを確認する様子や、何度も同じ部分を練習する姿が見られ、ラウールさんのプロフェッショナルな姿勢が示されていました。この投稿は、多くのファンから「努力が伝わってくる」「真摯な姿勢が素晴らしい」と好意的に受け止められました。
アーティストとしての誠実さ
ラウールさんは、論争について直接的なコメントは避けつつも、自身のパフォーマンスへの姿勢を行動で示しました。これは、不要な対立を煽らないという配慮と、自身の仕事に対する誠実さの表れと言えます。
完コピという行為は、オリジナルアーティストへの最大限の敬意を表すものであり、ラウールさんもそのような気持ちで取り組んでいたことは、多くの視聴者が理解しているところです。
YouTubeでの反響と拡散
公式動画の再生回数
この完コピダンス対決の動画は、YouTubeでも公開され、2万回以上の再生回数を記録しました。コメント欄では、パフォーマンスそのものを称賛する声と、審査コメントについての議論が交わされています。
公式動画のコメント欄を見ると、「ラウールのダンスは本当にすごい」「Jung Kookへのリスペクトが感じられる」という肯定的な意見がある一方で、「比較の仕方が気になる」という慎重な意見も見られます。
ファンによる分析動画の拡散
公式動画以外にも、ファンが作成した分析動画や比較動画が多数アップロードされ、拡散されました。これらの動画では、ラウールさんの完コピとJung Kookのオリジナルパフォーマンスを並べて比較したり、技術的な観点から分析したりする内容が含まれています。
こうした二次コンテンツの拡散により、議論はさらに広がりを見せ、より多くの人がこのトピックについて考える機会が生まれました。ダンスの専門家による技術的な分析なども投稿され、多角的な視点からの議論が展開されています。
完コピ文化とオリジナルへのリスペクト
K-POP界における完コピ文化
完コピ文化は、特にK-POP界において重要な位置を占めています。ファンが好きなアーティストの振り付けを完璧に再現する「カバーダンス」は、アーティストへの愛情表現の一つとして広く受け入れられています。
韓国では、カバーダンスのコンテストも頻繁に開催されており、プロのアーティストが他のアーティストの楽曲をカバーすることも珍しくありません。これは、オリジナルアーティストへのリスペクトと、その楽曲の素晴らしさを広める行為として肯定的に捉えられています。
日本のアイドル文化における位置づけ
日本のアイドル文化においても、他のグループの楽曲を披露することはありますが、その文脈や意味合いはK-POPとは少し異なる場合があります。『それスノ』の完コピ企画は、K-POP的な完コピ文化と日本のバラエティ番組の要素を組み合わせたものと言えます。
この文化的な違いや文脈の違いが、今回の論争の背景にある可能性もあります。何をもって「リスペクト」とするか、どのような表現が適切かという感覚は、文化によって微妙に異なることがあります。
オリジナリティと模倣の境界線
今回の件は、オリジナリティと模倣の関係性について考える機会でもありました。完コピは「模倣」ではありますが、それ自体が一つの技術であり、芸術性を持つ行為でもあります。
しかし、どれだけ完璧に再現しても、オリジナルを創造した人の価値は決して超えることはできません。この基本的な理解があれば、完コピを評価しつつも、オリジナルアーティストへの最大限のリスペクトを保つことができるはずです。
両アーティストの素晴らしさを尊重する視点
Jung Kookのアーティストとしての魅力
BTSのJung Kookは、グループの中で「黄金マンネ(末っ子)」と呼ばれ、歌、ダンス、ビジュアルのすべてにおいて高い水準を持つアーティストです。「Standing Next to You」は、彼のソロアーティストとしての魅力を存分に発揮した楽曲で、世界中で高い評価を受けています。
彼のパフォーマンスの特徴は、技術的な完璧さだけでなく、感情表現の豊かさにあります。生歌で歌いながら激しいダンスをこなすという、極めて高度なパフォーマンス力は、長年の訓練と才能の結晶です。
ラウールのダンサーとしての実力
一方、Snow Manのラウールさんも、日本のアイドル界屈指のダンサーとして知られています。身長190cmという体格を活かしたダイナミックなダンスと、細やかな表現力を兼ね備えたパフォーマーです。
彼が「Standing Next to You」の完コピで見せた技術力と表現力は、多くのダンスの専門家からも高く評価されています。短期間でこれほど高度な振り付けを習得し、Jung Kookの特徴まで再現した努力は称賛に値します。
比較ではなく称賛の対象として
本来、Jung Kookとラウールさんはそれぞれのフィールドで輝くアーティストであり、優劣をつけるべき対象ではありません。Jung Kookはオリジナルを創造するアーティストとして、ラウールさんは高い技術で完コピを実現するパフォーマーとして、それぞれの素晴らしさがあります。
両者を対立させるのではなく、それぞれの魅力と努力を称賛する視点が、ファンにもメディアにも求められているのかもしれません。
今後のコラボレーションへの期待
韓日アーティスト交流の意義
今回の『それスノ』でのBTS V&Jung KookとSnow Manの共演は、論争があったとはいえ、韓国と日本のトップアーティスト同士が直接交流する貴重な機会でした。こうした交流は、両国のエンターテインメント業界にとって非常に意味のあることです。
「スタッフなしガチトーク」では、アーティスト同士の素直な会話が見られ、お互いのパフォーマンスや音楽に対する姿勢を知ることができました。このような交流が、今後さらに増えていくことが期待されます。
建設的な議論の重要性
今回の論争から学べることは、感情的な対立ではなく、建設的な議論の重要性です。「どのような表現が適切か」「どのような企画設計が望ましいか」といった点について、冷静に話し合うことで、より良いコンテンツが生まれる可能性があります。
ファン、メディア、制作者が相互に理解を深め、アーティストへのリスペクトを基本としたコンテンツ作りが進むことが望まれます。
まとめ:完コピダンス対決を通じて見えたもの
『それスノ』でのBTS完コピダンス対決は、素晴らしいパフォーマンスと同時に、様々な課題を浮き彫りにしました。ラウールさんの「Standing Next to You」完コピは、技術的には非常に高いレベルであり、多くの称賛を受けるに値するものでした。
一方で、審査員のコメントやオリジナルアーティストとの比較の仕方については、より慎重な配慮が必要だったという意見も理解できます。Jung Kookという世界的アーティストへのリスペクトを保ちながら、完コピという行為を評価するバランスは、決して簡単なものではありません。
この出来事は、完コピ文化とオリジナリティの関係、アーティスト同士のリスペクトの示し方、そして番組制作における配慮の重要性など、多くのことを考えさせてくれました。最も重要なのは、ラウールさんもJung Kookも、それぞれが素晴らしいアーティストであるという事実です。
今後、このような韓日アーティストのコラボレーションがさらに増えていく中で、今回の経験が活かされ、より良い形での交流が実現することを期待したいと思います。ファンとしては、対立ではなく、それぞれのアーティストの魅力を存分に楽しむ姿勢を持ち続けたいものです。