お金は将来の生活に重要な影響を与えます。新しい制度である「新NISA」を上手く活用することで、将来の経済的な安定につながります。このブログでは、新NISAの概要と旧制度との違い、メリット、おすすめの証券会社、デメリットと注意点などを詳しく解説します。新NISAの活用を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
1. 新NISAとは?旧制度との違いを解説
新NISA(新しいNISA)は、2014年に導入されたNISA制度の拡充版です。その目的は、家計の安定的な資産形成を促進することです。新NISAは2024年1月1日から開始され、旧NISAを保有していた人々には自動的に新NISA口座が開設されます。
新NISAと旧NISA制度の違いを以下に説明します。
1. 制度の併用が可能
新NISAでは、一般NISA(成長投資枠)とつみたてNISA(つみたて投資枠)の併用が可能です。これにより、複数のNISA口座を持つことができ、異なる投資手法を選ぶことができます。例えば、成長を重視した投資と定期的な積立投資を同時に行うことができます。
2. 年間投資上限額の拡大
新NISAでは、年間投資上限額が最大360万円に拡大されました。これにより、より多くの資金をNISA口座に投資することが可能です。長期的な資産形成を目指す場合、より大きな投資額を考えることができるでしょう。
3. 生涯非課税限度額の拡大と無期限化
新NISAでは、生涯非課税限度額が最大1,800万円に拡大され、非課税保有期間も最長20年から無期限に延長されました。これにより、投資利益をより長期間にわたって非課税で得ることができます。資産形成の効果が高まることで、将来の経済的な安定につながるでしょう。
4. 制度の恒久化
新NISAは、2024年から恒久的な制度となりました。これにより、将来にわたってNISAを活用することが可能です。制度が恒久化されたことで、将来の資産運用をより計画的に進めることができます。
新NISAは、投資手法の柔軟性や投資金額の拡大、無期限の非課税保有期間など、より効果的な資産形成をサポートする制度です。将来の経済的な安定を考える上で、活用する価値があります。
2. 新NISAのメリット
新NISAを活用することには以下の3つの大きな利点があります。
2.1 柔軟な投資戦略の可能性
新NISAでは、「つみたて投資枠」と「成長投資枠」を組み合わせることができます。これにより、投資戦略の選択肢が広がります。具体的な使い方としては、以下の柔軟な選択肢があります。
- 年齢と共に「つみたて投資枠」の割合を増やし、安定資産を増やしていく。
- 安定資産を主に増やしながら、高リターンを期待できる銘柄を「成長投資枠」で保有し、投資パフォーマンスを向上させる。
新NISAでは、このように二つの投資枠を組み合わせることで、個々のニーズに合わせた柔軟な資産運用が可能です。
2.2 長期的な運用の可能性
新NISAでは、非課税期間が無期限になりました。これにより、より長期的な資産運用が可能になります。非課税期間が終了した後も、ロールオーバーの手続きをする必要はありません。また、つみたてNISAの特徴であるドルコスト平均法を用いて長期投資を行うことで、複利効果を享受することができます。
2.3 非課税枠の拡大
新NISAでは、年間の投資可能額が増加したため、非課税になる運用益も増える可能性があります。例えば、年間投資枠の限度を活用して株価が20%上昇した場合、現行NISAと新NISAでは非課税益に差が出ます。
- 現行NISA: 120万円 × 0.2 (20%) = 24万円
- 新NISA: 360万円 × 0.2 (20%) = 72万円
新NISAでは、売却した際に、買付金額分の非課税投資枠が復活するため、年間投資可能額の範囲内であれば、毎年運用益を得ることが可能です。
以上が、新NISAの主なメリットです。新NISAを上手に活用して、資産形成を進めましょう。
3. おすすめのネット証券会社比較
新NISA口座を開設する際には、自分に合った証券会社を選ぶことが重要です。以下では、おすすめのネット証券会社を比較してご紹介します。
SBI証券
- 新NISA対象商品の種類が豊富
- 投資信託ではつみたて投資枠対象商品が213本、成長投資枠対象商品が1,148本
- 国内株取引は全ての証券取引所で取引可能
- NISA預りのIPO株の投資も可能
- 外国株にも9カ国に対応
楽天証券
- 新NISA対象の投資信託商品が多く、外国株も6カ国に対応
- 楽天ユーザーにおすすめの証券会社
- クレカ積立で楽天カードを利用するとポイント還元あり
- マイページの使いやすさが大きな強み
松井証券
- 国内株取引では全証券取引所での取引が可能
- NISA預りでのIPO株の投資も行える
- 投資信託における成長投資枠対象商品数は少なめ
- カードポイントを利用できるマツイセキュリティーズカードがある
マネックス証券
- 国内株取引では全証券取引所での取引が可能
- クレカ積立の還元率が高い
- 外国株に関しては、米国と中国の取引に限られる
- アプリやツールも高機能で利便性が高い
auカブコム証券
- 新NISA対象の投資信託商品が多く、国内株取引は全ての証券取引所で取引可能
- クレカ積立でau PAYカードを利用するとポイント還元あり
- 米国の外国株取引に対応
- Pontaポイントを貯めている方やauユーザーにおすすめ
これらの証券会社は、それぞれ特徴や強みがありますので、自分の投資スタイルやニーズに合わせて選ぶことが大切です。新NISAを活用して、現金以外の資産形成にチャレンジしてみましょう。
4. 新NISAのデメリット・注意点
新NISAには多くのメリットがありますが、活用する際にはいくつかのデメリットや注意点も存在します。以下に留意すべき事項を示します。
デメリット①:旧NISA口座での銘柄移管ができない
新NISAは旧NISAとは異なる制度であるため、旧制度で保有していた銘柄を新NISA口座に移管することはできません。移管するには、旧NISA口座で商品を売却して現金化し、新NISA口座で再度購入する必要があります。ただし、2023年以降に一般NISAで購入した株式やつみたてNISAで購入した投資信託やETFは一定期間非課税で保有できるため、特に売却する必要はありません。
デメリット②:対象は18歳以上の成年者のみ(ジュニアNISAは終了)
新NISA制度は、18歳以上の成年者のみが利用できます。ジュニアNISA(未成年者少額投資非課税制度)は2023年で終了し、17歳以下の未成年はNISA制度を活用することができなくなりました。
デメリット③:「損益通算」と「繰越控除」ができない
新NISA口座では、「損益通算」と「繰越控除」という税制優遇措置が適用されません。損失が生じた場合でも税制優遇を受けることができず、新NISA口座の利益と他の特定口座の損失を合算することもできません。また、特定口座の損失を繰越することもできません。
その他にも以下の点が新NISAのデメリットとして挙げられます。
- 元本割れのリスクが存在すること
- 口座開設が必要であること
ただし、これらは新NISAの特性や投資の本質上避けられないものであり、必ずしもデメリットとは言えません。投資は価格変動する商品の売買によって利益を得るものであり、価格変動のない定期預金からは大きな利益は生まれません。また、株式や投資信託を個人で直接購入することはできず、金融機関を通じて取引を行うのは当然のことです。
新NISAは個人投資家にとって多くのメリットがありますが、これらのデメリットを理解し、上手に活用することが重要です。
5. 賢く活用するための銘柄選び
新NISAのつみたて投資枠を活用する際には、銘柄選びが重要です。以下では、おすすめの銘柄選びのポイントを紹介します。
長期的な視点での選び方
つみたて投資枠は長期的な投資をすることを前提としています。そのため、銘柄選びも長期的な視点で行うことが重要です。運用成果の実績を確認し、安定したリターンを上げている銘柄を選びましょう。
ダイバーシフィケーション(分散投資)の考え方
投資を行う際には、リスク分散のために複数の銘柄に分散投資することが推奨されています。参考として、金融庁がまとめた資産・地域を分散して積立投資を行った場合の運用成果の実績をチェックしてみてください。
コスト(信託報酬)の比較
銘柄選びの際には、コスト(信託報酬)も重要な要素です。特にアクティブファンドは、コストが高い傾向にあります。インデックスファンドとの比較も行い、コストパフォーマンスのよい銘柄を選ぶことが大切です。
信頼できるファンドマネージャーの評価
ファンドマネージャーの能力と信頼性も銘柄選びのポイントです。ファンドの運用実績や評価などをチェックし、信頼できるファンドマネージャーがいる銘柄を選ぶことをおすすめします。
投資対象の選定
銘柄選びの際、投資対象も考慮しなければなりません。日本国内の株式にのみ投資するのか、海外株式や債券にも投資するのかなど、自分の投資目的やリスク許容度に合わせて投資対象を選定しましょう。
以上が、新NISAのつみたて投資枠を賢く活用するための銘柄選びのポイントです。長期的な視点や分散投資、コスト比較、ファンドマネージャーの評価、投資対象などを考慮しながら、自分に合った銘柄を選ぶことが重要です。
まとめ
新NISAは、柔軟な投資戦略、長期的な運用、非課税枠の拡大など、より効果的な資産形成をサポートする制度です。この制度を活用するには、自分に合った証券会社の選択や、各種デメリットへの理解、そして長期的な視点での銘柄選択が重要になります。新NISAの特徴を理解し、自分のニーズに合わせて上手に活用することで、将来の経済的な安定につながるでしょう。新NISAは、個人の資産形成を促進する有効な制度であり、上手に活用して、ゆとりある生活を送るためのツールとして活用することが望ましいと言えるでしょう。