食材別カロリー

卵焼きのカロリーは高い?低い?糖質などの栄養素も詳細分析

卵焼きのカロリーは高い?低い?糖質などの栄養素も詳細分析 食材別カロリー
卵焼きのカロリーは高い?低い?糖質などの栄養素も詳細分析

朝食やお弁当の定番おかずとして愛され続けている卵焼き。甘くて優しい味わいは、子供から大人まで多くの人に愛されています。しかし、「卵焼きのカロリーって実際どれくらい?」「ダイエット中に食べても大丈夫?」といった疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

本記事では、卵焼きの詳細なカロリーデータから、含まれる糖質・たんぱく質・各種ビタミン・ミネラルまで、栄養成分を徹底的に分析します。さらに、ダイエット効果や効果的な食べ方、卵焼きのカロリーを消費するために必要な運動時間まで、実践的な情報をお届けします。

卵焼きのカロリーは意外に高い!基本データと他の卵料理との比較

卵焼きの基本カロリーデータ

卵焼きのカロリーは122g(卵1個分)で283kcal、100g換算では232kcalとなっています。この数値は、多くの人が想像するよりも高い値ではないでしょうか。

重量 カロリー
卵1個分(122g) 283kcal
100gあたり 232kcal
80kcal分の重量 34.48g

他の卵料理とのカロリー比較

卵焼きがどれほど高カロリーなのか、他の卵料理と比較してみましょう。

料理名 1個あたりのカロリー(Lサイズ卵使用)
生卵 92kcal
ゆで卵 87kcal
目玉焼き 133kcal
卵焼き 95kcal(65g換算)

卵焼きは食用油を使用して調理するため、脂質の含有量が比較的高い卵料理です。和風だしを材料に加えて作る「だし巻き玉子」や「厚焼きたまご」よりも高い傾向にあります。

厚焼き卵とだし巻き卵の違い

卵焼きには主に2つのタイプがあり、それぞれカロリーが異なります。

種類 100gあたりカロリー 1切れ(40g)あたり
厚焼き卵 146kcal 59kcal
だし巻き卵 123kcal 49kcal

砂糖やみりんを多く加えて甘くしっかりとした食感の厚焼き卵の方が、だしをきかせた甘さ控えめのだし巻き卵よりもカロリーが高くなります。

卵焼きのダイエット効果とおすすめ度

ダイエット中の卵焼きおすすめ度:★★☆☆☆

卵焼きのダイエット推奨度は5段階中2点といったところです。理由を詳しく解説します。

ダイエットに良い点

1. 高たんぱく質食品

タンパク質は筋肉を構成する物質で、筋トレで鍛えた筋肉を大きくするための材料となります。卵焼きは良質なたんぱく質を効率よく摂取できる食品です。

2. 腹持ちの良さ

油と一緒に調理される卵焼きは、生卵や茹で卵より消化されにくく、腹持ちがいい特徴があります。これにより、間食を抑制する効果が期待できます。

3. 栄養バランスの良さ

卵は「完全栄養食品」と呼ばれ、ダイエット中に不足しがちな栄養素を効率よく補給できます。

ダイエットに注意すべき点

1. カロリーの高さ

ダイエットトレーニングの場合は、ややカロリーが高い傾向にありますので、食べ過ぎないように注意が必要です。

2. 調味料による糖質の増加

お砂糖や油によってカロリー・糖質量はかなりアップすることがわかりました。特に甘い厚焼き卵は糖質量に注意が必要です。

3. 脂質の多さ

調理に使用する油により、脂質の含有量が高くなる傾向があります。

卵焼きの三大栄養素詳細分析

三大栄養素の構成

卵焼き122g(卵1個分)の栄養は、脂質が多く22.2g、たんぱく質が12.2g、炭水化物が9.35gとなっています。

栄養素 卵1個分(122g) 100gあたり 1日の推奨摂取量に対する割合
たんぱく質 12.2g 10.0g 約24%(成人女性基準)
脂質 22.2g 18.2g 約40%
炭水化物 9.35g 7.66g 約3%

たんぱく質の質の高さ

卵が完全栄養食と言われるもう1つの理由が、アミノ酸スコアが100であることです。体内で合成できない9種類の必須アミノ酸を食事から摂取しなければならず、スコアが100に近い程、良質なたんぱく質として利用されやすくなります。

卵1個(Mサイズ約50g)には約6.0gのタンパク質が含まれています。厚生労働省では、1日あたりのタンパク質の摂取推奨量を成人男性で60~65g、成人女性で50gとしていますから、卵1個約10%がとれることになります。

糖質の詳細データ

卵焼き卵1個分「122g」の糖質の量は9.35gです。卵焼き100gあたりの糖質の量は7.66gです。

種類 糖質量(100g) 糖質量(1切れ40g)
厚焼き卵 6.5g 2.6g
だし巻き卵 0.5g 0.2g
ゆで卵(比較用) 0.3g 0.2g(1個55g)

卵焼きは味付けに調味料を使います。そのため100gあたりの糖質は、ゆで卵と比べると高くなります。特に砂糖を加える厚焼き卵は、糖質が多く含まれています。

卵焼きの詳細栄養素プロファイル

豊富に含まれるビタミン類

卵焼きには多種多様なビタミンが含まれており、特に注目すべきものを以下にまとめました。

ビタミン 含有量(卵1個分122g) 主な効果
ビタミンA 約190μg 目や皮膚、粘膜の健康維持
ビタミンD 3.79μg 骨や歯の健康維持、カルシウム吸収促進
ビタミンB2 約0.55mg 脂質やたんぱく質の代謝を助ける
ビタミンB12 約1.2μg 赤血球の形成、神経機能の維持
ビタミンE 約1.3mg 抗酸化作用、細胞の老化防止

卵には、目や皮膚、粘膜の健康を保つビタミンA、脂質やたんぱく質の代謝を助けるビタミンB2やB12、骨や歯の健康維持に役立つビタミンDなど、さまざまなビタミンが含まれています。

重要なミネラル成分

ビタミン・ミネラルではセレンとビタミンDの成分が多く含まれています。

ミネラル 含有量(卵1個分122g) 主な働き
セレン 24.01μg 抗酸化作用、免疫機能の維持
リン 約228mg 骨や歯の形成、エネルギー代謝
約2.3mg 酸素運搬、貧血予防
亜鉛 約1.7mg 免疫機能、皮膚・粘膜の健康
カルシウム 約65mg 骨や歯の形成、神経・筋肉機能

ナトリウムやカルシウム、鉄、亜鉛などのミネラル成分も含まれています。ミネラルは、体内で合成できないため、食事から摂取する必要がある栄養素です。

注目の機能性成分

レシチン(コリン)

レシチンにはコリンと呼ばれる成分が含まれており、これが脳を活性化させ、アルツハイマー病を含めた脳の組織の老化防止が期待されています。コリンを多く摂取したところ、学習能力が25%アップしたという研究もあります。

メチオニン

卵にはメチオニンという必須アミノ酸が豊富に含まれており、体の老廃物や毒素などを排泄してくれます。

卵焼きに関するよくある質問Q&A

Q1: 卵焼きは1日何個まで食べても大丈夫?

A: カロリーの摂りすぎや栄養バランスの面から、1日1~2個程度にするのがよいでしょう。卵焼きは1個分で約283kcalと高カロリーなため、食べすぎには注意が必要です。

Q2: ダイエット中に卵焼きを食べるときの注意点は?

A: 使用する調味料に気を付けることが大切。何を使用するかだけでなく量にも注意しましょう。例えばお砂糖やみりんを控える、チーズのような高カロリー食材ではなくネギなど薬味を加えるなどがおすすめです。

Q3: 卵焼きの糖質を減らす方法は?

A: 加える砂糖やみりんの量を控えめにしたり、糖質を抑えた甘味料に置き換えるといいでしょう。また、だし巻き卵を選ぶことで糖質を大幅に減らせます。

Q4: 卵焼きに不足している栄養素は?

A: ビタミンCと食物繊維以外のすべての栄養素を持っているから完全栄養食品と言われますが、ビタミンCと食物繊維は含みません。そのため、ビタミンCと食物繊維を含む野菜や芋類、穀類と組み合わせるとバランスの良い食事になります。

Q5: 筋トレ後に卵焼きを食べるメリットは?

A: 卵焼きは高タンパク質で十分なカロリーも含んでいますので、筋肥大トレーニング後の食事として有効です。トレーニング後の30分間はゴールデンタイムと呼ばれ、吸収率が上がりますので、このタイミングでの摂取が効果的です。

Q6: 卵焼きの消化に良い調理法は?

A: 基本的に好きな食べ方で問題はありませんが、消化がいいのは目玉焼きなど加熱したもの。トレーニング後に速やかにタンパク質を補給したいときは、火を通した卵レシピがおすすめだそう。

Q7: 卵焼きを野菜と一緒に食べる効果は?

A: 野菜に含まれる食物繊維は整腸効果だけでなく、糖質の吸収を抑える働きがあり、余った糖質が体脂肪として蓄積されるのを防ぐ効果も期待できます。栄養バランスの改善にも効果的です。

卵焼きのカロリーを消費するために必要な運動時間

卵焼き1個分(283kcal)を消費するために必要な運動時間を、体重60kgの成人を基準として計算しました。

有酸素運動での消費時間

運動の種類 消費時間(分) 運動強度
ウォーキング(時速4km) 約113分 軽度
ジョギング(時速8km) 約42分 中度
ランニング(時速12km) 約28分 高度
サイクリング(時速16km) 約48分 中度
水泳(クロール) 約35分 高度
エアロビクス 約47分 中度

筋力トレーニングでの消費時間

運動の種類 消費時間(分) 運動強度
軽い筋力トレーニング 約75分 中度
本格的な筋力トレーニング 約47分 高度
ヨガ 約90分 軽度
ピラティス 約67分 中度

日常生活動作での消費時間

活動内容 消費時間(分)
掃除機かけ 約85分
階段昇降 約35分
庭仕事 約68分
買い物(歩き) 約95分
子供と遊ぶ 約72分

卵焼き1個分のカロリーを消費するには、ジョギングで約42分、ウォーキングで約1時間53分が必要ということがわかります。これは決して少ない運動量ではありませんので、摂取する際は量を考慮することが大切です。

まとめ:卵焼きを賢く食事に取り入れる方法

卵焼きは確かに高カロリーな食品ですが、その分栄養価も非常に高く、適量であればダイエット中でも十分に活用できる食材です。

卵焼きの賢い食べ方のポイント:

  • 1日1個程度を目安に適量摂取
  • だし巻き卵を選ぶことで糖質を大幅カット
  • 野菜と一緒に摂取して栄養バランスを整える
  • 筋トレ後30分以内に摂取して効果的にたんぱく質補給
  • 調理油や調味料の量を控えめにしてカロリーコントロール

ビタミンCや食物繊維を含むもやしのナムルなどを用意しておくとより良いでしょう。また、脂溶性のビタミンA、ビタミンD、ビタミンEなどは、油と一緒に摂取することで体への吸収率がアップしますので、調理に使う油も完全に悪者ではありません。

最も重要なのは食事全体のバランスです。卵焼きだけでカロリーや栄養を判断するのではなく、1日全体の食事の中でどのように位置づけるかを考えることで、健康的でおいしい食生活を実現できるでしょう。

卵焼きは日本の食文化の象徴的な料理の一つ。その美味しさを楽しみながら、賢く栄養を摂取して、より健康的な毎日を送っていきましょう。

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